「九条の会・はつかいち」 ニュースレター第1号発行
10月8日に結成された「九条の会・はつかいち」がニュースレター第一号を発行した。会のホームページは10月から稼動していたが、メール環境にない会員を含め、情報の共有化を図るもの。
第1号では、会の共同代表で元海上保安庁第六管区部長の多羅俊夫さんの「巻頭言」をはじめ、「九条の会」事務局長、小森陽一さんを迎えて開いた「結成の集い」の模様、「結成のつどい」を収録したDVDの頒布要領などを伝えている。
会では、ニュースレターの会員への送付方法を①メール、②ファックス、③郵送に分け、それぞれ送り届けることにしている。
ニュースレターは、会のホームページで見ることができる。
●05.12.30
「民放九条の会」が「不戦」誓い 発足総会
12月18日、「民放九条の会」の発足総会が東京・大塚のラパスホールで開かれ、民放関係者60人が出席した。マスコミ・文化の分野では映画、音楽に続く「九条の会」結成となる。
結成総会では早稲田大学の水島朝穂教授が「憲法9条2項をなぜ変えてはならないのか」と題して記念講演。 「自民党の改憲案の狙いは戦力不保持・交戦権否定の9条2項をなくすことだ。憲法は権力を縛るものであり、9条と99条(公務員の憲法擁護義務)を守らせなければならない」と呼びかけた。
総会は「戦争のためにマイクを持たない、カメラで撮らない。その決意を新たに『改憲』のくわだてに立ち向かう」ことを確認するアピールを採択した。結成時の会員は140人、「会」では引き続き加入を訴えている。
●05.12.20
「福山医療生協九条の会」旗揚げ
福山市の医療生協組合員らが12月7日、「福山医療生協九条の会」を結成した。組合員11人が呼びかけ人となって準備を進めてき。結成総会には60人が参加した。呼びかけ人を代表して橘高伸侃さんが挨拶、代表世話人で医師の吉國泰代さんが「平和と医療」と題して講演した。今後は生協組合員や地域の住民に加入を呼びかけ、「九条の会アピール賛同署名」などに取り組むことにしている。
「福山医療生協九条の会」の結成で広島県内の「九条の会」は25となった。
●05.12.15
「非戦・非核カレンダー」今年も
奈良市の主婦、木村宥子(ゆうこ)さんが10年前からつくっている非戦・非核カレンダーの記事が12月5日付け朝日新聞に出ていた。
カレンダーのタイトルは 「UNDER THE SKY IN AUGUST」(8月の空の下で)。今年は縦75.5センチ、横25.5センチの一枚もの。憲法九条の条文を日本語と英語で印刷している。また、05年版を購入した人たちから寄せられた「9条があってよかったと思うこと」として「わが子たちや夫たちを戦争に行かせずにすんでいる」「国家として、他の国で人を殺めることがなかった」などの言葉を入れている。
宥子さんの父・一治(もとはる)さんは戦前、理化学研究所の故仁科芳雄博士と核研究に携わり、被爆直後の広島、長崎で放射線測定などにあたった。一治さんは96年に87歳で亡くなるまで、核兵器反対の立場をとり続けたという。
1300部印刷。送料別で実費600円。問い合わせはFAXで<0742-71-1827>へ。
●05.12.8
高校教職員OBが「九条の会」 県北で旗揚げ、賛同者呼びかけ
三次市を中心とする県北で、高校教職員OBらが「九条の会」を発足させ、このほど参加の呼びかけを始めた。発足した組織の名称は、「九条の会」アピールに賛同する県北高等学校退職教職員の会。呼びかけ人は26人で、三次、庄原、上下などの高校教職員OBが中心となっている。
「会」は、「大江健三郎さんら9氏が呼びかけた『九条の会』アピールは、『憲法九条の理念を守る』の一点を共通項に、広く市民と共に考え、行動することが今日の課題だと訴え、大きな反響を呼び起こしています。かつて、『教え子を再び戦場に送るな』と子どもたちに誓ってきた私たちは、その良心にかけて『九条を守る』ために、それぞれが一致して行動を起こさなければならないと考えます」と呼びかけている。
「申し合わせ事項」として①「九条の会」アピールに賛同する県北高等学校退職教職員をもって構成すること、②アピールへの賛同を県北の高等学校教職員などに呼びかけること、③会員と会員の家族・知人並びに現職教職員を含む賛同者で九条を守るための運動を進めること―をあげている。
当面、来年2月下旬から3月上旬にかけて開催予定の「発足記念の集い」に向け、全力で取り組むことにしており、広島マスコミ九条の会の「九条語り合い隊」との交流についても、12月10日に開く常任世話人会で検討する予定だ。
●05.11.30
国際民主主義の先駆
シンポ「もし9条がなかったら」 5氏が平和の理念語る
シンポジウム「もし憲法九条がなかったなら」が11月26日、広島市中区の広島大学東千田校舎で開かれた。このシンポは日本科学者会議中国地区、同広島支部が主催、大学生や教師、市民ら134人が参加した。
シンポは5人の報告者が「九条」をテーマに意見発表の後、参加者との質疑という形で進められた。報告者は広島市立大学の浅井基文平和研究所長、井原勝介岩国市長、元広島平和記念資料館長の高橋昭博さん、弁護士で広島大学大学院法務研究科の石口俊一教授、同社会科学研究 科 の吉田修教授で、それぞれ「憲法とは何か」「憲法九条が果たしている役割」について話した。 (続きはこちら)
●05.11.29
「みつぎ9条の会」が発足の集い
11月19日、「みつぎ9条の会」が発足式と記念講演を行った。発会にあたっては、建設会社社長、前町議、僧侶、地区振興区長会長、市公衛協副会長、保育所保護者会会長の8名が呼びかけ人となって準備を進め、町内各地から30名の参加者でこの日を迎えることができた。
「会」は今年7月から取り組み準備を始め、町の有識者60余名の方へ「9条の会のアピール」への賛同の依頼のメールをお送りしてきた。発足会では「東京大空襲」など戦争体験を聞き、記念講演ではヒロシマ革新懇の利元克己事務局長による 「自民党新憲法を考える」があり、参加者から「これからもこのような集いを何べんも開いて勉強しなければ」などの感想があった。(源田敏雄)
●05.11.28
福山南「九条の会」 発足記念講演会に420人
福山南「九条の会」発足記念講演会が11月9日、福山市中央公民館ホールで開かれた。福山で最初の「九条の会」で、小池病院院長の小池秀爾さん、歴史小説家の藤井登美子さん、元市会議員の安原一二郎さんら地元の13名が発起人に名を連ねている。
座席は講演開始前にすべて埋まり、その後もぞくぞくと参加者が押し寄せたために、急きょ椅子を大量に持ちこみ、会場は身動きできないありさまだった。地元のコーラスのあと発足人を代表して戸原保悟さんが開会挨拶、続いて発起人の一人・久木正子さんが、自身の空襲体験や戦争でおじを亡くした体験を交えながら、憲法九条に寄せる思いを語った。
予定されていた「九条の会」事務局長の小森陽一さんが急用で来られず、代わりにかけつけた高田健さんのお話を聞いた。高田さんは小森さんとともに「九条の会」結成の準備にかかわり、アメリカのイラク攻撃に反対する「ワールド・ピース・ナウ」立ち上げを提唱した人で、講演は実践的でおもしろかった。
講演会の参加者は420人、主催者側の予想を遥かに上回り、憲法九条への市民の関心の強さを感じさせた。 (広島マスコミ九条の会 藤井久志)
(高田健さんの講演要旨はこちら )
●05.11.21
一人ひとりを説得しよう
「11・3憲法の集い」で加藤周一さんが呼びかけ
「いまこそ憲法!11・3憲法の集い」が11月3日、広島市中区の中国新聞ホールで開かれた。集いには会場いっぱいの650人が参加、「広島マスコミ九条の会」の平岡敬代表が開会の挨拶、評論家加藤周一さん(写真)が「戦後60年に語る」と題して講演した。
平岡代表は「60年前の広島の惨事を胸に刻みながら、マスコミが憲法問題をどのように報道するかを監視し、不戦の思想を国民の間に広めていきたい」と語った。
加藤さんは、自民党などが「押し付け憲法」論や北朝鮮問題を使って憲法九条を変えるキャンペーンを、どのよう に進めようとしているのかを解明、それを許さないために私たちはどんな反論をつくり、運動をすればいいかを詳しく述べ 「闘う意思のある人を、一人ひとり説得していくこと」の重要性を強調した。また、絵画、映画や音楽、メディアに携わる人が、持てる能力を発揮して、多くの支持を獲得していこうと呼びかけた。
最後に、この日の集会の呼びかけ人の一人である三末篤實カトリック広島教区長が「世界の中でただひとつ絶対平和主義の憲法が日本にはある。こうした精神が根底になければ世界の平和は構築できない。多くの皆さんと手をつないで本当の平和をめざしたい」と閉会の挨拶をした。 (加藤さんの講演要旨はこちら)
●05.11.7
「九条の会」にまた新しい顔 「広島弁護士九条の会」立ち上げ
広島の「九条の会」にまた、新しい顔が加わった。
10月29日、広島弁護士会館で開かれた「広島弁護士九条の会」設立総会には、県東部の弁護士らも含めて30人が出席した。呼びかけ人の一人、江島晴夫弁護士(写真)が開会あいさつ、兵庫弁護士九条の会の羽柴修弁護士、岡山弁護士九条の会準備会の近藤剛弁護士がそれぞれの活動を報告、「広島宗教者九条の会」のメッセージも披露された。続いて「会」の申し合わせ、役員、会計方針などが提案・確認され、「広島弁護士九条の会アピール」を採択した。事務局長には田上剛(たのうえ・つよし)弁護士が就任した。 総会では、「広島マスコミ九条の会」の平岡敬代表が「今、九条を語る意味」と題して記念講演を行った。平岡代表は「権力への批判を失い、国民の側に立つことができなかった戦前のマスコミ」に言及、現在のメディア状況に憂慮を表明し、ジャーナリストと弁護士が市民と手を携えて、未来社会を創造していく
ことを呼びかけた。
「会」の事務局は、「たのうえ法律事務所」(電話:082-502-1877)
●05.10.30
自民党案は『新憲法』?
マスコミ九条の会 11人参加し批判・学習会
「広島マスコミ九条の会」は10月22日、広島市中区市民交流プラザで「自民党改憲案を考える集い」を開いた。8月1日に発表された「自民党の新憲法第一次案」と現憲法との対照表などをもとに太田事務局長が問題点を報告し、新聞・放送の現役編集者を含む参加者11人が討議した。
「戦争放棄」や「戦力不保持」の文言が消え『自衛軍』が明記された。海外に軍隊を出し「戦争できる国」になる。「公共の福祉」が「公益及び公の秩序」に置き換えられ、「国民主権の憲法」が「国民を管理・統制する憲法」に変質する。権力の専制を縛る近代立憲主義から逸脱している―など、基本的な視点からの問題点が逐条にわたって報告された。
「内容も問題だが、自民案が『憲法改正案』ではなく『新憲法』と呼称している点に注意が必要」「改正案なら九条など逐条にわたり国民の意思を問うべきだが、一括投票にかける国民投票法を狙っている」「この関連をメディアは見逃していないか」―。参加者からも名称や各条の見出し、各条文に使われる言葉の意味などを巡って活発な議論があった。
『改革を問う国民投票』という言葉で郵政民営化を通したように、『新憲法』キャンペーンが進められるのではないか」など、マスコミの役割や留意点への意見もあった。
今後の活動として、「放送を語る会」を開く、『映画日本国憲法』や『はつかいち九条の会』の発足のつどいビデオ(小森陽一氏の講演収録)を見る会など、順次開いていくことも確認した。
●05.10.25
「みつぎ九条の会」11月19日に結成
尾道市に合併した御調町の住民が来月19日、御調町の「いこい会館」で「みつぎ九条の会」を結成することになった。御調町の人口は約8000人、5人の呼びかけ人の一人源田敏雄さんは「小さな町だが、9条改悪反対の声を上げていきたい」と話している。 源田さんは地元で「みつぎフーズ」という「餅屋さん」を経営しており、このほど「9条餅」(写真)の販売を始めた。8個入りのパックで、四角の餅の真ん中に「9」の焼印があり、添えられた絵馬には<9条餅からのメッセージ>として「美味しいお米を作るためにも 美味しいお餅をつくるためにも『平和』は欠かせません。世界の宝『9条』」とある。1パック500円。
お問い合わせは「みつぎフーズ」(電話0848-76-0021)源田さんへ。
●05.10.24
「広島宗教者九条の和」が記者会見
宗派を超えて憲法九条を守ろうと、広島県内の仏教やキリスト教関係者が「広島宗教者九条の和」を結成し、20日広島市役所記者クラブで会見した。会見には元龍谷大学学長の信楽峻麿さん、日本キリスト教団牧師の宗藤尚三さん、カトリック広島教区長の三末篤美さんらが出席、「改憲の動き」にストップをかける決意を表明した。
「広島宗教者九条の和」は10月1日、県内の宗教家35人で結成された。
【中国・10月21日】
●05.10.21
「福山南・九条の会」が発足記念講演会
今年7月に発足した「福山南・九条の会」が11月9日(水)午後7時から、福山市中央公民館で発足記念講演会を開く。「いまと未来をつなぐ日本国憲法」と題し、「九条の会」事務局長の小森陽一さん(東京大学教授)が記念講演を行う。 講演会の参加費は500円(学生300円)。
「福山南・九条の会」は、福山地域の13人の世話人で発足、現在の会員数は約250人。会の連絡先は橋本和也さん(084-931-0322)
【朝日・10月19日】 ●05.10.21
山下市長らの挨拶に共感
『九条の会・はつかいち』が発足
『九条の会・はつかいち』が発足した。10月8日に廿日市市の市商工保健会館で開かれた結成の集いには市民ら186人が参加、久しぶりに市民の熱気に包まれる集会となった。来賓で駆け付けた山下三郎市長と有田一彦市議会議長が挨拶、国際社会の平和と安定を望む、憲法9条を道しるべにしたい―との参加者の願いと一致するところが多く、共感を呼んだ。
呼びかけ人は27人。集いは最初に、廿日市自然を考える会代表の高木恭代さんが「戦後60年間、人を殺したり殺されたりする無残な体験をしなくて済んだのは、憲法9条があったから」と開会あいさつ。「九条の会」事務局長で東京大教授の小森陽一さんが「憲法をめぐる今日の状況~改憲勢力の真の狙いと国民運動の課題」と題して記念講演し、「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」共同代表の森滝春子さんが「広島の思い」を語った。最後に「世界に武力が行使され続けている今こそ、憲法第9条のもつ意味を大切に守り、その理念の実現のために努力していくことが求められている」という趣旨のアピールを採択した。
集いには、用意した資料150人分を大幅に上回る186人が参加し、受け取れなかった参加者には近日中に資料を刷り増して送るという配慮もなされ、心の中で拍手を送った。
「『九条の会』が廿日市で発足」(中国)、「市長・議長駆け付け 広島・廿日市に『九条の会』」(赤旗)、「『九条の会・はつかいち』を結成 186人が参加、山下市長もエール」(広島ジャーナリスト)など各メディアでも報じられた。米国の世界戦略に連動し、自衛隊を「自衛軍」に変えよ うとする憲法9条改悪の動き。少なくないメディアがそうした危険な動きに呼応する論調を強めているときだけに、市長・議長という顔ぶれの来賓あいさつに、参加者の1人として励まされる思いがした。(唯)
●05.10.11
尾道・栗原地区に「九条の会」
9月25日、尾道市栗原地域の住民により「栗原草の根・憲法九条の会」が結成された。福祉活動を進める青山澄子さん、土屋年さん(元小学校長)、原田吉明さん(元市議会議員)、溝渕裕さん(尾道大学講師・憲法学)らが発言した。【赤旗】
●05.10.11
▼憲法関係日誌
9月25日(日) 「九条の会」アピールを支持する医師・医学者の会が「生命を守る医師・医学者は戦争に反対し憲法九条を守ります」の意見広告を掲載。【朝日】
10月6日(木) 改憲のための国民投票法案審議を狙って衆議院憲法調査特別委員会が実質的な討議をスタート、各党が意見表明。中山太郎委員長(自民党)は「現行 憲法改正の具体的な手続きについて検討する新たな段階に入った」と述べた。【中国ほか】
10月6日(木) 「5・3憲法集会実行委員会」の主催による「憲法改悪・国民投票法案に反対する10・6集会」が国会内で開かれた。共産党、社民党代表のほか、平和を実現するキリスト者ネットや全労連の代表が発言した。【朝日ほか】
10月7日(金) 自民党新憲法起草委員会による憲法改正草案前文の素案概要が明らかになった。「平和を堅持していく」など、現行憲法の三原則を堅持する姿勢を鮮 明にした、という。【中国ほか】 ★自民党一次案(現憲法対照)はこちら
●05.10.11
「九条の会」 続々結成へ
各地、各分野で「九条の会」結成が相次いでいる。9月27日には音楽家30人の呼びかけで「音楽・九条の会」が発足、すでに1000人を超える音楽家が賛同し、来年1月26日大阪で第1回のコンサートを開く。呼びかけ人には作曲家池辺晋一郎さん、音楽評論家の日下部吉彦さん、バイオリニスト千住真理子さん、歌手の喜納昌吉さんらが名を連ねている。
問い合わせは「音楽・九条の会」大阪事務所(06-6362-3128)へ。
また、27日には建設産業の分野で仕事や研究活動をする人たちが「建設人・九条の会」を結成。東京都内で開かれた発足記念集会には700人以上が出席、「九条の会」事務局長の小森陽一さん(東京大学教授)が講演した。小森さんは「九条が、戦争に加担する公共事業を防いできた」と指摘した。
「九条の会」先進県である岡山では10月2日、12人が呼びかけ「倉敷九条の会」が結成された。「結成と講演の集い」では作家の早乙女勝元さんが「憲法九条の伝書鳩に」と題して講演した。また、9月30日には「『九条の会』アピールを支持する県医師・歯科医師の会」が結成された。同県内のすべての医師・歯科医師(約4000人)に呼びかけ文を送り、賛同を得たいとしている。全国的には医療関係者による「医療者の会」が結成されており、広島県内の医師も加わっている。
●05.10.6
▼憲法関係日誌
9月22日 衆議院本会議で憲法特別委員会(正式名称:日本国憲法に関する調査特別委員会)の設置が、自民、公明、民主の賛成で決まった。憲法「改正」に必要な国民投票法案を審議する委員会。共産、社民は反対。
9月26日 自民党の新憲法起草委員会の「国民の権利・義務小委員会」(船田元・委員長)は、「新しい権利」として党新憲法草案に国民の知る権利や環境権など5つの権利を盛り込むことを決めた。一方、「義務」より弱い概念として導入を検討していた「国民の責務」は、世論や他党の懸念に配慮し、明記を見送った。「自民党の改憲論議の行き過ぎを他党に警戒させないための政治的判断」(起草委幹部)がある、という。
●05.10.6
振込用紙つきの新しいチラシが出来ました
「広島マスコミ九条の会」の呼びかけへの賛同者を募る新しいチラシ(B5版)が出来ました。このチラシには振込用紙が印刷されています。会員のみなさんの積極的な活用をお願いします。希望枚数をメール・FAXで事務所までお知らせください。
新しいチラシ(おもて面・写真)はこちら。
●05.9.24
「九条の会 有明講演会」 ビデオが完成・発売
東京・有明コロシアムで開催された「九条の会」講演会のビデオができ上がりました。申し込みは下記へ。
■2005年7月30日 東京・有明コロシアム■
○収録されている講演<講演順>
三木睦子/鶴見俊輔/小田実/ 澤地久枝(ビデオ出演)/奥平康弘/大江健三郎
/井上ひさし
○時間・135分
○定価・1500円(税込・送料別)
○制作・著作権/九条の会(協力・発売元/㈱プラス・ワン)
○お申し込みは
必要本数・お名前・ご住所・電話・FAXなどを明記の上、
(株)プラ ス・ ワン
〒113-0033> 東京都文京区本郷2-25-6-2
●05.9.12
九月九日、「九条の会ニュース」創刊
「広島マスコミ九条の会」は9月9日、新聞形式の「ニュース」創刊号を発行した。 創刊号はB5版4ページで、7月の「会」発足後の動き、3000組織を超えた全国の状況、会員の声を載せた「私と九条」のほか、資料として県内九条の会の連絡先、憲法関係書籍なども掲載。編集後記では、ビデオ『広島版・日本国憲法」』の制作や「九条語り合い隊」の創設など今後の取り組みを提案している。
創刊号1面はこちら。
●05.9.9
各国語で「9条」朗読―今年も「8.15の集い」
「被爆60周年」「アジア・太平洋戦争終戦60周年」の8月15日、原爆ドームを背に、今年も「8.15 原爆・反戦詩を読む市民の集い」(広島に文学館を!市民の会など主催)が開かれた。参加者は中・高校生から80歳を過ぎた詩人まで、さらには広島在住の外国人ら約100人。静かな語りと、韓国の太鼓チャンゴや沖縄の三線まで加わってにぎやかに、2時間近い時間を共にした。
「終戦記念日はお盆でもあります。広島、長崎の原爆犠牲者をはじめ、戦争で殺された多く の市民が立ち帰ってくる日です。その無念の死を思い、過ちは繰り返さないという戦争犠牲者への誓いを受け継ぎ、平和憲法をもう一度見直そう」と、同市民の会代表の水島裕雅さんが開会宣言した。今年で4回目となるプログラムの"目玉"は、いろんな言葉で憲法9条を読み合う企画。広島弁、名古屋弁、沖縄の言葉。そして広島在住のカンボジア、スリランカ、韓国、ポーランドの人たちが、それぞれの母国語に自ら訳した憲法9条を朗読し、「9条」が備える国境を超えた普遍の理念を確認しあった。この企画は、激しくなる一方の改憲論議に抗して、日本国憲法9条によって培われてきた「普遍の真理」である平和主義を見つめ直し、改めて「ヒロシマ」から発信しよう、という祈りにも似た思いを込めてのものだった。
ポーランドから広島大学に留学しているウルシュラさんは、故国のアウシュビッツ収容所に思いをめぐらせながら、「9条の精神をもっと誇り、広めよう、と呼びかける気持で読んだ」と言う。ポル・ポトの迫害を逃れてカンボジア難民となり、日本に帰化した葉沢さんは母国語のクメール語は友人に譲り、20世紀の、もう一つの悲劇ともいえるベトナム戦争を思い、ベトナム語で朗読した。スリランカから広島市立大学に留学しているナーギタさんは子どものころ、民族紛争で家を焼かれた体験を持つ。「武力で紛争や戦争は解決できない。広島に来たのも平和を学ぶためであり、平和憲法を学びたいからです」と語り、母国の大多数の言語であるシンハラ語で朗読した。
また、鈴峯女子中・高校の生徒たち十数人が峠三吉「にんげんをかえせ」や原民喜「永遠のみどり」を、自分たちで訳した英語も交えて発表し、広島女学院大学のOBや学生たちが、今年3月に亡くなった栗原貞子さんをしのんで、代表作の「生ましめんかな」や「原爆で死んだ幸子さん」などを読んだ。
イラクにおける劣化ウラン被害や、世界各地の核汚染、アメリカの新型核兵器開発構想などを見れば、「ヒロシマ」の役割はおそらく、「61年目」も終わらないだろう。その意味では、外国人の参加もあって、参加者一人ひとりが多様な言語体験をし、文化の違いを超えて共有し合える価値観があること、世代をつなぐ確かな言葉があることを確認しあえたことは、4回目の集いの大きな成果であった。「60周年」以後の新たな一歩を踏み出すための契機にもなったと確信している。 (広島花幻忌の会事務局長・海老根勲=中国新聞OB)
●05.8.20
代表囲み記者集会 ~『核兵器廃絶』と戦争違法化~
「広島マスコミ九条の会」(平岡敬代表)が先ごろ、代表を囲む初のミニ集会を事務所で開いた。参加者は、地元紙の記者を中心に入社3年の若者から40歳代の中堅、定年を2年後に控えた記者やOBと多彩、総勢11人だった。
話題は職場の現状から記者活動と市民運動、ジャーナリズムの役割まで幅広い論議がされ、酒食を交えながらのおよそ4時間が「短い時間」に感じられる集いだった。
「中国新聞には二つの『偏向』があっていい。原爆とカープ報道だ―」との提起があった。「ヒロシマ」の原点とは、「核兵器はダメだが通常兵器なら良い」ということではない。「不戦」であり「過ちを繰返さない」と誓った非戦の思想。被爆地の新聞は、この点を、誰がどう言おうと徹底して追求したい、という提起だ。
「核兵器廃絶」「平和」の文字が日々の紙面に登場、世界の核状況、今も続く被爆者の苦悩、さまざまな市民運動、実相を裏付ける秘話…いずれも「核兵器=戦争の非人間性告発」をベ ースにしている。時にその思いは「ヒロシマ」と表現され抽象化もされる。
これらの報道が、「九条改憲」の言われるいまの状況下で非戦の立場と結びついてきっちり読者に伝えきれているだろうか、との問いかけも背景にあった。「九条改憲」を「国論が割れている問題」と捉える報道の仕方は、「人殺しの是非」を問うよう
なものではないかーとの参加者からの発言にもつながった。ネットの世界に関心を持つ若い記者は、「新聞記事に心躍らせることはない。ネットの世界はもっと熱い」ともいい、「新聞記者は思想集団ではない。自分の意見は市民運動で…」との発言も出た。「核廃絶」の主張の向こうに何をイメージしているか、「社内言論の活性化」「ジャーナリズムの使命」を、お題目にしない真剣な取り組みや決意が語られた集会だった。
「広島マスコミ九条の会」は、こうしたミニ集会を放送、出版、フリーの人たちも交えて引き続き開催したいと考えています。(事務局)
●05.7.20
「改憲勢力の現状とメディアの責任」
広島マスコミ九条の会 桂 敬一氏の基調講演
7月2日、「広島マスコミ九条の会」発足のつどいで、桂敬一氏(立正大学教授)に「改憲勢力の現状とメディアの責任」と題して基調講演をして頂いた。「大学でも前期教養課程の2年間は、憲法と体育が必修の単位でした。…憲法は『守る』とか『守らない』とかの理屈ではなくて、身近に生きているものでした」と自らの民主主義思想を育てた憲法観を語り、いまメディアを取り込む形で繰り広げる憲法「攻防」の実態を詳細な資料を基に分析、「国民の中に息づく憲法の規範力を理解し、信じて」「今こそメディアの責任を果たそう。九条2項は、不戦の誓い、ヒロシマを体系化した思想。私たちはその道を進もう」と、およそ1時間40分の講演を締めくくった。
桂氏の講演全容、詳しくは、こちら。
●05.7.20
どんな社会を創るか 九条の理念を語ろう
広島マスコミ九条の会 平岡敬代表あいさつ
憲法九条というのは、戦争をしない条項だと思います。戦争をするには、さまざまな準備が必要です。戦争遂行能力を高めなければ、戦争はできません。
気になる動き次々
ここ数年とくに99年ごろから、大変気になる動きがあります。まず日本政府が、アメリカへの追随姿勢を強めました。それと同時に同年5月、周辺事態法が、次いで国旗・国歌法、通信傍受法、イラク特措法、自衛隊派遣基本法、個人情報保護法、こうした個人の自由と権利を制限する法律が続々と作られました。
目先の利益のために、事後承認あるいは追認を繰り返してきた日本の政治のありかたも問題ですが、こういう状況に対して、極めて鈍い反応しかしないマスメディアのあり方が、大変大きな問題だと思います。私はマスコミ出身ですから、非常に気になります。
こうしたことに何故反応しないのか。問題の本質は何かということを、視聴者や読者に伝えていくのがマスコミの使命だと思っています。
例えば先ごろ立川市で、自衛隊の宿舎にイラク派兵反対のビラを投入した市民3人が逮捕されました。これは見過ごすことのできない事件です。ところがマスメディアは、通り一遍の報道しかしていない。ことの重大性を認識していないように感じられます。
こういうことを言うと「それは杞憂だよ」、「日本はみんな平和を願っている国民ばかりで、戦争なんて起こらない」と言う人がいますが、果たして杞憂でしょうか。
権力の脅威に鈍感
戦後のマスメディアは、戦争中の報道が犯した過ちの反省から出発しました。その反省とは、政府当局・大本営の発表を検証することなく伝えた、国家権力の言うなりになっていた、さらには積極的に国民を戦争へ協力させる役割を果たした。そういうことへの反省が私たちの戦後のスタートだったはずです。
私は、もちろん戦時中の報道に携わったわけではありません。私が中国新聞に入社したのは1952年、日本がちょうど独立を果たした年です。従って戦前の権力の弾圧とか、占領中の米軍の言論統制を受けた体験はないから、そういうことが言えるのかも知れませんが、私は自分のスタート時点で、権力の脅威を感じたことはありません。
しかし、最近、そういうことがあるのではないか、と感じるようになりました。いまのマスコミのあり方をみていると、戦前のメディアが次第に戦争協力の体制に組み込まれていった、その姿に似ているような思いがします。戦争の地ならしをするのもマスコミですし、また平和をつくっていくことに大きな役割を果たすのもマスコミだと思います。
弱者切捨ての先に
いま世の中で効率主義・市場主義といったことがもてはやされて、その名の下に弱者を切り捨てる社会が出来つつあります。そして話題として「勝ち組」「負け組」といったことが言われます。その多くの経済的敗者「負け組」の人たちが、その不満を憲法改正とか、軍備の拡張というところにつなぐことがないだろうか、それはあるのではないか。
第二次大戦の前にナチスが興ったとき、まさしくそういう状況でした。いろんな社会の不満をそっちの方へ向けていく、ということがあります。そういうことにも私たちは敏感に反応しなければなりませんが、なかなかそういうふうにはいっていない。
効率主義、いいことだ。市場主義、いいことだ。そして効率主義が例えば報道の現場にも持ち込まれて、非効率なことは全部切り捨てられていくといった考え方が職場に充満していないだろうか。
偏狭なナショナリズムを煽って、世の中の不満を逸らそうとするのは、政治家の常套手段です。それにマスコミが乗っていくのが心配です。
「核兵器廃絶」とは
私たちは広島で仕事をしてきました。広島は絶えず核廃絶・核兵器廃絶を訴えて来ました。これは大変重い問題を孕んでいます。つまり、核兵器を使わなければ人を殺してもいいのか、こういう問いを、核兵器廃絶の訴えは抱えている。
核兵器廃絶というのは、突き詰めて言えば、人を殺さない、戦争反対だ、というところに帰着するわけです。そこまで考えて私たちは、これまで「核兵器廃絶」ということを言ってきただろうか。
ただ核兵器廃絶と言っていれば事足りるとする、そんな状況があったのではないか。核兵器廃絶というのは、大変重い問いを含んでいるということを、もう一度確認したいと思います。
状況変える議論を
「憲法九条」に関しては、九条の精神には賛成の人にも、いろいろな立場があります。新聞の姿勢もいろいろです。積極的に改憲を訴えている新聞もあります。一方で今の憲法を守ろうという新聞もあります。
新聞の世論調査を見ますと、国民の意見も大きく分かれています。自衛隊も安保もみな憲法違反とする立場の人。また自衛隊・安保は憲法違反かもしれないが、改正は難しいからとにかく九条を維持して、自衛隊・安保の問題はあまり深追いせず棚上げしておこう、という意見の人もいます。
あるいは、自衛権は当然持たなければいけない。九条を守りながらその枠内で自衛隊・安保の問題を収めるという考えの人もいます。
私は「九条を守れ」とか「一字一句変えるな」という立場はとっていません。それを言いますと議論が途切れてしまいます。改憲反対、九条を守れ、という「守れ一点張り」では、こうした混迷した状況を切り開くことは、なかなかできないと思っています。
私たちは、いろんな立場の人を巻き込んで、どんな日本の未来を作っていこうとするのか、そのことを議論すべきです。その中で九条の問題を考えていくことが大切です。九条だけを論じても、意味がないとは言いませんが、矮小化されてしまう。問題は、私たちがどのような社会・未来を作るのか、そのことが一番大事だと思います。
九条が目指す社会
私はいつもこう言っています。私たちは豊かで公正で、そして誰もが安心して暮らせるような社会を作るんだ。国際的にも国内的にもこれが目標なんだ。その目標を達成するために邪魔になるものがたくさんあります。差別、病気、貧困、暴力、人権侵害、環境問題、そして核兵器。こういうものに私たちは反対していく。そういう文脈の中で九条の問題を考えていくことが、大事だと思います。
九条だけを議論していると、だんだん法律論にはまってしまう。自衛隊が違憲だ合憲だということになっていく。もっと大きな枠の中で、私たちの未来を考えていきたいと思います。
私はマスコミの先輩として、後輩たちに不満があります。しかし、それは先輩の責任ではないかな、という気がしないでもありません。私たちが、十分議論してこなかった、あるいは伝えてこなかったことが、いまの若い人たちの行動につながっているのかな、とも思います。
しかしやはり、現役の人たちに、「自分たちは何のために働いているのか」「どういう社会を目指して働いているのか」、そのことをもう一度どうしても確認してほしいのです。そして、マスコミの現場で働く人たちが、マスコミの責任だとか使命に、もう一度目を向けてもらいたい。これは、青臭い書生論のような感じがしますが、そうではありません。
こういう時代であればあるほど、なぜいま私たちは九条の問題を取り上げているのか、どんな未来を作ろうとしているのか、自分自身の胸に問いかけてほしいのです。
信念と自覚に期待
いまこういうことを考える個人が、なかなか自由に活動できない雰囲気があると聞きます。世間にもそんな空気があります。例えば、私などが平和論を言いますと、改憲を期待している人から「あいつは平和ボケだ」と罵られます。この「平和ボケ」という言葉をみんな黙って聞いている。こういう空気があります。
東京大学の高橋哲哉教授が、最近ちくま新書で「靖国問題」という本を出しました。実にすばらしい本です。しかしこれに対していま、右翼が筑摩書房に殺到して抗議している。こういう世の中の空気。これは戦前にもありました。
こうした空気に迎合して、ついに戦争に突っ込んでいく、そんなことがあるわけで、私たちが世間の空気にどれだけ立ち向かえるか、が勝負です。とくにマスコミで働く人たちがその空気に流されずに、自分たちの未来に向かって、しっかりした信念を持って頑張って欲しい。
そしてこの「広島マスコミ九条の会」が、そういう人たちの励ましの拠点になり、学習の場になって欲しいと願っています。
今日が会の発足ですが、これからややこしい問題がたくさん出てくると思います。世の中がぐっと右に寄っていく中で、どうしてそれに抗していくか、大変難しいことですが、とくにマスコミの責任が重いということを、お互いに自覚しながら、今日の集会を有意義に過ごしたいと思います。
●05.7.20
目指すべき社会像を語ろう
「広島マスコミ九条の会」 発足の集いに100人
憲法九条の堅持と理念の普及を訴える「広島マスコミ九条の会」(平岡敬代表)が2日に発足、広島市中区の中国新聞ビルで記念の集いを開いた。雨天にもかかわらず、会場いっぱいの約100人が集まり、熱気のこもった集会となった。
広島合唱団による「憲法賛歌」に続き、平岡代表が「九条を守るだけでなく、この国の未来をどう描き、構築するのか、マスコミ・ジャーナリストはどんな社会のために働いているのか、一人ひとり問いかけてほしい」と語った。
立正大学の桂敬一教授が「改憲勢力の現状とマスコミの責任」と題して約1時間40分にわたり記念講演した。憲法をめぐる大手紙の論調と地方紙の社説などを分析しながら、桂教授は、「改憲をあおる一部メディアの報道にもかかわらず、平和憲法の根幹である九条、特に第二項『戦力不保持と国の交戦権の否認』の思想を自らの規範として身につけた国民は多いし、その人たちによって戦後の民主主義が守られ発展してきた」として、国旗・国歌法や緊急事態法、盗聴法や監視カメラ、個人情報や人権法案など「現実を掘り下げて議論し、その意味を明らかにしていく責任がある」と指摘した。
この後、広島で「府中町九条の会」を立ち上げた永井秀明さん、「弁護士九条の会」を準備中の石口俊一弁護士が、連帯の挨拶を述べた。最後に、太田事務局長が、「無数の小集会を開いて対話を重ねていくこと、各地・職域の『九条の会』と連携し、その情報センター的な役割を果たすこと」を呼びかけ、『九条理念』の普及に力を注ぐ決意を表明した。
●05.7.20
「広島マスコミ九条の会」結成にお祝いメッセージ
広島マスコミ九条の会の結成に際し、次の2つのメッセージをいただきました。
◆「マスコミ・文化 九条の会 所沢」
「広島マスコミ九条の会」の発足にあたり、「マスコミ・文化 九条の会 所沢」より、こころから連帯のごあいさつをお送りします。
わたしたちの会は、昨年6月に結成された「九条の会」の呼びかけに応えて、所沢に住む新聞、出版、放送、印刷、広告、映画などマスコミ・文化に携わる人たちが準備し、去る3月26日、160名の所沢市民が参加して結成されました。
「憲法第九条」をまもるうえでマスコミ・文化のはたす役割は大きく、マスコミ関係者だけでなく多くの市民が参加し、文化の香りがただよう運動をつくりたいと考え、三つのこと(*)を確認してスタートしました。現在、ニュースの定期発行、「九条の会」アピール賛同署名、ビデオ「映画 日本国憲法」を観る会の開催、「9の日」の駅頭宣伝、東京・有明で行われる7・30大集会への参加よびかけビラの配布などを行っております。
今年は第二次世界大戦が終結して60年、そして広島・長崎へ人類史上はじめて原子爆弾が投下されてから60年目の年でもあります。憲法九条は、日本が開始した侵略戦争によってアジアの国ぐにに甚大な被害を与えたこと、そして、わが国でも広島・長崎市民をはじめ尊い人命が奪われたことへの深い反省から生まれたものです。「二度と戦争をしない」と誓った九条は、世界に誇ることのできるわたしたちの宝です。
この九条をまもるために、「マスコミ」の名がつく「九条の会」が、被爆の地広島で誕生したことに、わたしたちはたいへん勇気づけられおります。結成集会が大きな成功をおさめ、運動が大きく発展することを念願しております。そして、わたしたちもみなさんと一緒に全力で奮闘することを誓い連帯のあいさつといたします。 2005年7月2日 「マスコミ・文化
九条の会 所沢」世話人会 代表 勝木英夫
*「マスコミ・文化 九条の会 所沢」申し合わせ事項
一、日本国憲法を学び語り、「九条の会」のアピールを普及し、市民の多くの賛同者を広げる運動を展開します。
二、憲法に関するマスコミの報道を注意ぶかく見つめ、九条の改悪をくわだてるものにたいしては、市民と共同して批判、抗議の運動を起こします。同時に、人権と民主主義の中核をなす「思想及び良心の自由」(19条)、「信教の自由」(20条)、「言論・表現の自由」(21条)の厳守をかかげます。
三、憲法九条をまもるために運動する組織(九条の会・ところざわ等)、団体、個人との協力、共同の活動を自主的に取り組みます。そして、次の世代に日本国憲法を手渡し、21世紀に花開かせるために活動します。
◆ 「マスコミ九条の会」
広島マスコミ九条の会発足集会に参加のみなさんへ
「マスコミ九条の会」がスタートしたのは、4月5日です。準備会の予想を大きく超えて成功したのは、大橋巨泉さんや秋山ちえ子さんなど60人が呼びかけ人として名前を連ねてくださったことが理由の一つですが、「マスコミ関係者のなかから、九条を守ろうという声が上がったことに感動している」など 多くの市民のみなさんからの「過分の期待」を背に受けたことも成功の 要因の一つです。
それもそのはずです。いまのマスコミの状況は、視聴者・読者の「知る権利」に応えているとは到底いえるものではありません。大手の新聞やテレビの「九条」報道についてもそうです。
わたしたち「マスコミ九条の会」の役割は、次の二点です。
①「九条の会」アピールの賛同者をマスコミ関係者のなかに広げていく。
②「マスコミ九条の会」独自の取り組みとして、九条報道のウオッチをおこない
その内容を内外に知らせていく。
広島マスコミ九条の会のみなさんにも(2)について協力いただければ幸いです。
憲法を読んだことがない人が多いようです。マスコミの現場にも「まさか日本が戦争をする国にはならないだろう」と、たかをくくっている向きさえあります。九条が変われば二十一条(言論 表現の自由)も変わっていくというのにです。
マスコミ関係、とりわけ現場で働く人達との交流が大切だと思っています。
平和のために ペンを マイクを カメラを
広島マスコミ九条の会のみなさん、視聴者・読者の過半数の賛同を得るために、協力・共同していこうではありませんか。
マスコミ九条の会 仲築間 卓蔵 (なかつくま・たくぞう)
●05.7.20