米艦寄港の目的は「艦船慣らし」
長崎放送・関口記者が「被爆地と9条」で講演
原爆被害者相談員の会(舟橋喜恵代表)は12月20日、広島・原爆資料館会議室で「12・11のつどい」を開き、長崎放送の関口達夫記者(写真)が「被爆地と憲法9条の危機」と題して講演、被爆者問題や自衛隊や米軍基地、長崎市長襲撃事件などの取材経験から、憲法9条を守ることの意義を話した。
最近の田母神事件については、「海外派遣の実績をもとに、かつては謙虚さを持っていた自衛隊制服組が、時に傲慢になっていることを感じる。事件はその表れではないか」と指摘、文民統制を機能させていくためにも、9条を変えさせないという世論づくりは極めて重要と述べた。
また、米軍艦船がしばしば寄港していることについて、艦船の艦長が「寄港の目的は日本の市民の抵抗を克服すること」と明言していることを紹介、有事の際、民間港を円滑に利用していくための「軍艦慣らし」だと指摘した。さらに、アメリカの要求にこたえて周辺事態法やテロ特措法などを制定してきた日本政府を批判、通常国会への提出をもくろむ「海賊対策特措法」が海外での武力行使の突破口になりかねないと注意を喚起した。
関口さんは、被爆地のメディアとして米艦船の寄港が憲法9条の「改正」と結びついていることを認識し、その意味を県民、市民に伝えることを呼びかけ、被爆地メディアの強い連携を訴え、講演を結んだ。
●08.12.25
9条ライブ2008 IN 海蔵寺
27日、庚午・古田中学校区・9条の会が開く
広島市西区の「庚午・古田中学校区・9条の会」は11月29日(土)、同区内の海蔵寺で「9条ライブ2008 IN 海蔵寺」を開く。海蔵寺の福原正英住職の講話のほか、ザ・フォーク・メローズの演奏、吉田知世さんの被爆体験記朗読などが予定されている。会場には駐車場はない。
海蔵寺は爆心地から4950メートルにあり、1945年8月6日の原爆投下により、本堂は爆風で軒から持ち上がり、傾く被害を受けたが、多くの被爆者の避難場所となった。
■日時 : 11月29日(土) 開場13:00 開演13:30
■会場 : 海蔵寺(広島市西区田方1丁目1-3 ) 082-271-1054
■プログラム : 講話 福原正英海蔵寺住職
フォークソング演奏
被爆体験記朗読ほか
◎このイベントについての問い合わせ 笹原孝治さん 082-272-1956
●08.11.27
憲法を生かす「過半数世論」を!
九条の会・第3回全国交流集会で 「呼びかけ」発表
九条の会第3回全国交流集会が11月24日、東京・日本教育会館で開かれた。全国の九条の会の代表900人が会場を埋め尽くし、5年目に入った九条の会の新たな決起の場となった。
午前の全体集会は渡辺治、高田健両氏の司会ですすめられ、小森陽一事務局長が「安倍、福田内閣の政権放り出しで明文改憲は一旦隠れたように見えるが、憲法について何が争点になっているかを明確にして、運動の幅を広げながら訴えていこう」と呼びかけ、前回の交流集会以降、493の九条の会が生まれ、総数7294となっていると報告した。
つづいて、呼びかけ人の大江健三郎、奥平康弘、澤地久枝、鶴見俊輔の4氏が登壇、田母神航空幕僚長の「論文」問題などを交え、現段階の改憲勢力の動向や全国の九条の会の集会などで接した運動の発展の様子などが語られた。また、特別報告として日本国際ボランティアセンターの谷山博史代表理事がアフガニスタンを中心とした活動の経験から「九条」持つ日本の「国際貢献」のあるべき姿を提示した。
午後は10の分散会と、初めての試みである職場、学生・青年の分科会が開かれ、運動の教訓などを交流したあと、全体集会でそれぞれの討議内容の概要が報告された。集会は最後に「九条の会からのよびかけ」として、
◎一人ひとりの創意や地域の持ち味を大切にした取り組みで、憲法を生かす過半数の
世論を。
◎継続的・計画的に学習し、条文改憲も、解釈による憲法破壊も許さない力を地域や
職場に。
◎思い切り対話の輪を広げ、引き続き小学校区単位の『会』の結成に意欲的取り組み
を。交流協力のためのネットワークを
を確認し、極めて内容の濃い交流集会を終えた。
この集会には、広島マスコミ九条の会から羽原事務局員が参加した。
●08.12.25
一人ひとりが行動を、発言を!
11・2憲法集会 小森さん「主権者の力」強調
「広島県9条の会ネットワーク」は、「ひろしま医療人・九条の会」と共催し11月2日、憲法講演会を開いた。会場の国際会議場は2階まで満席となり、500人を超える参加者の熱気に 包まれた。
主催者を代表して開会あいさつに立った「ひろしま医療人・九条の会」の呼びかけ人であり、広島県保険医協会副理事長の上田喜清さんは、冒頭に上映された「9条世界会議」のビデオに触れ、「本当に世界が九条を必要として、たいへん運動の輪が広がっていることを心強く思った」と切り出し、「敗戦後、63年が経ったが、最近は戦争の記憶が薄れ、改憲派が勢いづいてきている。九条をなくそうとする改憲派をがん細胞にたとえるなら、平和憲法はワクチンで、『九条の会』はキラー細胞だ。このキラー細胞が地道な活動を通じて全国に7000団体に広がり、がん細胞である改憲派勢力を阻止している。『九条の会』の活動は、その重要性を益々増している」とあいさつした。
続いて、「九条の会」の小森陽一事務局長が、「主権者力を磨き、憲法9条を奏でる―憲法をめぐる情勢と『九条の会』の課題」と題して講演した。
小森さんは、まず「主権者力とは何か」を憲法前文から解き明かし、大日本帝国憲法の改定としての現憲法を昭和天皇裕仁が「制定」し、主権者である我々がこれを「確定」したことの歴史的意義を指摘した上で、「言論の自由をはじめとする様々な自由を確保するためには、国民が日々自らの意思で行動し、発言しなければならない。一人ひとりの国民が思っていることを、お上・政府・国家に対して表現し、憲法に拠って、国家を縛っていく」ことが主権者力の発揮であり、その中身だと話した。
現在の憲法状況については、新聞の世論調査で「憲法を変えない方がよい」が15年ぶりに多数派に転じたこと、05年、06年、07年と年々、憲法を「変えた方がよい」が減り、「変えない方がよい」が増え続け、ついに今年に世論が逆転したことをあげ、04年6月に発足した「九条の会」運動の4年間の大きな成果を強調した。
そして、この間、アメリカの意を受けて安倍・福田政権がすすめてきた改憲策動に触れ、今度の選挙は「自民党か民主党かの政権交代の選択などではなく、9条を守り生かそうとしているのか、そうではないのかが問われている」とした。また、「民主党代表の小沢一郎は自民党幹事長として自衛隊の海外派兵に道を開いた張本人で、テロ対策特措法の期限が切れた昨年の11月2日には福田と党首会談を開いて大連立をやろうとした。明文改憲のためには大連立しかないし、大連立をすれば一気に解釈改憲を拡大することができる。小沢は国連の安保理決議があれば自衛隊を完全武装でどこへでも派遣してもよいという考えの持主だ。そうした政治家であることをしっかりと思い出しておかなければならない」と語った。
小森さんは最後に、「憲法を変えるという人は、日本人の命でアメリカの世界戦争をするということだ。『憲法を変えない方がよい』の世論を『絶対に変えてはいけない』という世論にし、憲法を絶対に変えず、『憲法を生かしていくこと』が大事だ。世界はその方向に動き始めている」と展望も示しつつ、「九条を生み出した国で世界平和への道筋、ピースロードを作っていこう」と呼びかけた。
閉会のあいさつで、「広島県9条の会ネットワーク」の石口俊一事務局長は、いずれ憲法改正をめぐる国民投票問題が出されたときに、法律家集団としてどんな提起を皆さんにするのか、そこに向けて、憲法の立憲主義や平和的生存権について確認や決議をあげて準備していることを紹介。「それぞれの地域でそれぞれの人たちが普段着で憲法のことをしっかりと話し合い、広がりのある活動をすすめていこう」と訴え、2時間にわたる憲法集会を盛況のうちに終えた。(T) ●08.11.11
総選挙へ地域の声を!
三次でのシンポに50人が参加
「県北・地域を考えるシンポジュウムー国政への課題をさぐるー」が10月26日、三次市内で開かれ、市民約50人が参加、地域の課題を真剣に 話し合った。
このシンポは、近づく総選挙を前に、地域の足元を見つめなおそう、と 県北退職者教職員「九条の会」、九条の会・広島県北、寺戸・九条の会の 3団体による実行委員会が開いた。
第一部の講演では、県立広島大学の農学博士、黒木英二教授が、 高齢化と耕作放棄などで進む農村の崩壊の現況と課題について解説。
広島マスコミ九条の会のメンバーで、元RCC三次支局長の山本喜介さんが 「ひも付き補助金」の陳情政治や、ゼネコン利権政治の「カラクリ」の実態などを 報告、国政依存を断ち切り地域自立・住民自治の政治への転換を訴えた。
第二部のシンポでは、講演した2人に加え、坂根憲昭(三次市・農業)、 四車ユキコ(元中学校教師)、中山道(宗教者)の3人のパネリストが、会場からの 発言も交えて、討論を深めた。
坂根さんは、旧作木村の酪農家。平均年齢82歳、「限界集落」とまで言われる 集落をかかえる地域で、地域づくりグループ「わかたの村」を起こし奮戦中。その取り組みを報告し、「経営は厳しいが、ワシらはひとのゼニ(補助金)を アテにせず、自腹でがんばろう、と頑張っています」、と結んだ。
四車さんは、急速に市街化の進む三次市八次地区で、3軒だけになった米作農家。 田んぼで泥だらけになって働いていると、近くの児童が声をかける「おばちゃんは きたないのが好きなん?」。学校で、危ないから田んぼに入ってはいけない、と注意されて いるらしい。学力一辺倒の教育を嘆きながら四車さんは、「孫と子どもの学び塾」などを
続けている。そんな報告のあと「私は米作りは続けます。止めたら負けたことになります」 と、70歳を前にした「決意表明」に会場から拍手が起こる。
中山さんは、元高校教師で庄原市西城町のお寺さん。宗教家の立場から、死と命に真剣に向き合って欲しい。とくに教育のゆがみ、後期高齢者医療など福祉問題に対して地域から声をあげよう。と訴えた。
会場からも、保育所の運営を地域に委託され苦労している、といった、厳しい民営化の実情報告や怒りの声など、真剣な発言が相次いだ。
会場では、「憲法擁護」「主権在民」などの理念や、総選挙へ向け要求の結集といった視点が勇ましく語られることは無かったが、地域にしっかりと根付いた、新しい風を感じさせる集会となっていた。
シンポの開催は、中国新聞県北版と朝日新聞広島版にお知らせ記事が掲載されたほか、 ビラの新聞折込みもされ、県北でのこの種の集会では珍しく、50人ほどの多彩な市民が会場をうめ盛り上がりを見せた。
●08.10.28
平岡さん、「憲法を生かそう!」 呼びかけ
呉九条の会連絡センター、邦楽と講演で護憲の集い
「守ろう九条 邦楽と講演の集い」(呉九条の会連絡センター主催)が10月18日、呉市民会館で開かれた。会員ら市民200人が参加、『春の海』など尺八と琴の演奏に続いて、広島マスコミ九条の会の平岡敬代表が「歴史に学ぶ」と題して講演した。
平岡さんは、先の戦争中に新聞・ラジオが真実を伝えず国の言いなりだったこと、戦争を煽って国民を塗炭の苦しみに陥れたことを反省、「マスコミの責任が極めて大きい」と振り返った。そのうえで、「いま改憲を声高に叫ぶ人たちは、改憲後にどのような社会を目指そうとしているのか」 と憲法を「生かす」ことを呼びかける平岡さん 問い、格差を広げ、弱者を切り捨てる今の社会不安がいっそう
憲法生かし、公正、豊かさ、安心」をと訴える平岡さん広がるに違いない ― と警告した。
また、「いのちを大切にする社会、食糧の自給、日米安保体制の解消などアメリカに従属しない国」を目指したいとし、イラク戦争を見ても分かるように軍事力では物事は解決しない。「いのちの安全に舵をと執るべきだ。戦争は絶対にしない ― が九条の思想。九条だけは絶対守り通す気持ちが大切」と訴えた。
さらに、憲法の空洞化こそ問題だとして、「国務大臣や国会議員、公務員は憲法99条で『憲法を尊重し擁護する義務』があるのに、歴代政府はこれを全く無視、国家の土台から腐っている。そればかりではなく、経済至上主義、拝金思想で退廃している。『憲法を守れ』ではなく『生かしていく』ことに力を注ごう ― と呼びかけ、戦前の歴史を学んで「私たちの未来が公正で豊かで、安心して暮らせる社会を目指したい」と結んだ。
●08.10.28
『希望の九条』に確信深める
はつかいちは、3周年記念の集い
「九条の会・はつかいち」の総会と3周年記念の集いが10月18日、廿日市市のさくらぴあ小ホールで行われた。会員ら80人が参加、歌あり、朗読劇あり、講演ありの、内容濃い集会だった。
会員による初の朗読劇「九条のある国で、それはイケンでしょう!」は岩国基地問題を取り上げた模擬裁判。『米軍再編受け入れ』は「国の専権事項」とする防衛庁に対し、騒音と米兵による事故を告発、平和的生存権で闘う住民の訴えを舞台で再現、「九条のある国で、それはやっぱりイケン(違憲)でしょう!」とアピールし、拍手を受けた。
続いて、浅井基文・広島市立大平和研究所長が「憲法をめぐる情勢と九条の会の可能性」を記念講演した。浅井さんは、①なぜ憲法は『戦争を放棄』したか ②日本を巻き込む「戦争の可能性」③憲法を巡る情勢と九条の会の可能性について話したうえで、『個人を国家の上におく国家観』と『力によらない平和観』に立脚した日本国憲法こそ、21世紀の人類の進路を示している。そのことに確信を持とう。そしてどんな攻撃や策動にも迷うことなく、粘り強い運動を継続しよう―と訴えた。
「戦争放棄」の思想的源泉については、侵略戦争への徹底的反省と核兵器の出現、21世紀の人類史的課題に『人間の尊厳』を置く憲法―の3点を強調、九条制定の歴史的経緯には、「生々しい国際的政治の妥協の産物」との見方もあるが、「天皇制を存続する代償」であり「誰が日本を守るのかという不安に応えるための“沖縄切り離し”であった」ことなど、「天皇制を正面から見定める」必要を指摘した。
「日本を巻き込む戦争の可能性」について、北朝鮮や中国の「脅威」と国際テロ集団の脅威が言われるが、「北朝鮮が攻めてくることなど全くの虚構」とし、むしろ「日本全土の米軍への提供」を推し進める日米同盟強化の結果として『アメリカの始める戦争に巻き込まれ、反撃を受ける可能性の方が大きい」と警告した。そのうえで、麻生首相の「集団的自衛権容認発言」(9月25日、自民・民主・国民新党を網羅し3月4日に新体制を発足させた「新憲法制定議員同」の動きなどを警戒、「九条の会の着実な成長に確信を持ち、国民の過半数を改憲ノーに結集することに全力を傾注しよう」と訴えた。
集会はこの後、九条川柳コンテストの応募作品と入賞発表、参加者全員による『希望の第九条』大合唱で閉幕した。
●08.10.28
「主権者力を磨き 憲法9条を奏でる」
小森陽一さん講演まで3週間
「主権者力を磨き 憲法9条を奏でる小森陽一さん」の講演まであと3週間となリました。11月7日開いた広島県9条ネットワークの実行委員会では、「県内各九条の会には、まだ十分には知らされていない」「小森さんってどんな人?」などの声があり、各会の会員、市民に早急に知らせていくことが確認されました。
日本ジャーナリスト会議広島支部のホームページ「広島ジャーナリスト」に、2006年3月の「九条の会・福山」結成記念集会の講演映像がありますので、ご紹介します。 こちらをご覧下さい。
●08.10.11
県北・地域を考えるシンポジウム
26日 三次で開催
県北の3つの九条の会でつくる実行委員会が10月26日、「県北・地域を考えるシンポジウム~国政への課題を探る」を開く。第1部では広島県立大学生命環境学部教授の黒木英二さんが「県北農業の現況と課題~まちづくり・地域づくり」と題して講演、広島マスコミ九条の会の山本喜介さん(元RCC三次支局長)が「何かが違う~今日の世相を斬る」を話す。
第2部はシンポジウムで黒木さん、山本さんのほか、作木町在住の農業、坂根憲昭さん、元中学校教員の四車ユキコさん、宗教家の中山道さんが参加して討論する。
■日 時 : 10月26日(日) 13:30~16:20
■会 場 : 三次市生涯学習センター 3階ホール
■主 催 : 県北・地域を考える会実行委員会
(県北退職教職員「九条の会」、九条の会・広島県北、寺戸・九条の会)
●問い合わせ 0824-62-0663 (三次教育会館内実行委員会)
●08.10.11
会報(ニュース)第18号を発行
広島マスコミ九条の会は9月30日、会報第18号を発行しました。こちらでご覧下さい。
●08.10.6
沢田研二が「9条」を歌う
『我が窮状』 NHKで放映
還暦を迎えた沢田研二が歌う「我が窮状」が話題になっている。 NHK総合は9月26日、「SONGS」で放映した。(再放送)
麗しの国 日本に生まれ 誇りも感じているが
忌まわしい時代に 遡るのは 賢明じゃない
英霊の涙に変えて 授かった宝だ
この窮状 救うために 声なき声よ集え
我が窮状 守りきれたら 残す未来輝くよ
麗しの国 日本の核が 歯車を狂わせたんだ
老いたるは無力を気骨に変えて 礎石となろうぜ
諦めは取り返せない 過ちを招くだけ
この窮状 救いたいよ 声に集め歌おう
我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない
この窮状 救えるのは静かに通る言葉
我が窮状 守りきりたい 許し合い 信じよう
<作詞 沢田研二 作曲 大野克夫>
9月13日の朝日新聞「ひと」欄では、「還暦に憲法への思いを歌う」として、沢田研二を取り上げた。沢田は、「60歳になったら、言いたいことをコソッと言うのもいいかな、と。いま憲法は、改憲の動きの前でまさに『窮状』にあるでしょう。言葉に出さないが9条を守りたいと願っている人たちに、私も同じ願いですよというサインを送りたい」と言う。
●08.9.30
九条の会・小森陽一事務局長 憲法を語る
広島の11月集会、2日に国際会議場で
広島県9条の会ネットワークは9月16日、例年、憲法公布の11月3日を中心に開いている全県的集会について議論、今年は11月2日(土)、九条の会(全国)事務局長の小森陽一さんを迎え、講演会を開くことを決めた。ひろしま医療人九条の会との共催となる。
11月は、3日に三原と尾道地区の九条の会が午後2時から、三原市中央公民館で平岡敬さん(広島マスコミ九条の会代表)を迎えて講演会を開くほか、県内各地で催しが検討されている。
広島集会で講演する小森陽一さんは、東京大学教授。九条の会(全国)の事務局長で、2004年の「会」結成以来、全国の運動の牽引車的役割を務めてきた。講演では緊迫する政治状況と九条の会運動の現状、今後の展望について話していただく予定。
■日 時 : 11月2日(日) 14:00~16:00
■会 場 : 広島国際会議場 「ヒマワリ」
■参加費 : 1000円
■講 演 : 講演 小森陽一さん(九条の会事務局長)
「小森陽一、憲法を語る」(仮題)
■共 催 : 広島県9条の会ネットワーク ひろしま医療人九条の会
■事務局 : 石口俊一法律事務所 082-222-0072
ひろしま医療人九条の会 082-262-5424
■事務局でチケットを配布しますが、参加費の精算はすべて、当日受付で行います。
●08.9.17
「はつかいち」は朗読劇と浅井さんの講演
九条の会・はつかいちは10月18日、はつかいち文化ホールで結成3周年のつどいを開く。
■日 時 : 10月18日(土)13:30~16:30
■場 所 : はつかいち文化ホール・さくらぴあ小ホール(定員300名)
広電宮島線・廿日市市役所前から徒歩10分、
JR廿日市駅から徒歩20分。廿日市市役所となりの建物です
■参加費 : 500円(資料代)
■内 容 : 憲法朗読劇「九条のある国で、それはやっぱりイケンでしょう!!」
記念講演:浅井基文さん(広島市立大学平和研究所所長)
■主 催 : 九条の会・はつかいち
●連絡先 : 090-3373-5083(新田)
nitta-hideki@kni.biglobe.ne.jp
●08.9.17
「子どもの本・九条の会広島」準備会結成
来年6月の結成目指す
広島県内で活動する児童文学者らが来年6月の結成を目指し「子どもの本・九条の会広島」準備会を結成した。設立総会は、来年6月21日(日)、広島・中区アステール・プラザ大ホールで開く。記念講演は、劇作家の井上ひさしさんと交渉中。
準備会は会設立の趣旨を「日本国憲法第九条を改憲して『戦争を放棄する国』から『戦争をする国』に変えようとする動きに、子どもの本に関わっている私たちが集まって話し合い、改憲反対の意志を広島から発信することは意義深い」としている。
準備会は今年11月2日(日)午前10時から、広島国際会議場で、「宮澤賢治と憲法のこころ」と題して、「九条の会」(全国)事務局長の小森陽一さん(東京大学教授)が講演する。
小森さんは同日午後、広島県九条の会ネットワーク主催の「つどい」で講演する予定。
■日 時 : 11月2日(日) 10:00~12:00
■会 場 : 広島国際会議場 「ラン」
■参加費 : 無料
■講 演 : 講演 小森陽一さん(九条の会事務局長)
「宮澤賢治と憲法のこころ」
■主 催 : 子どもの本・九条の会ヒロシマ 設立のつどい準備会
■事前の申し込みが必要(先着120人まで)
申し込み先 三浦精子さん (082-221-0435)
●08.9.16
世界の人々にとって「9条」は?
アレン・ネルソンさん講演会 「教職員9条の会・準備会」が開催へ
広島市教職員9条の会・準備会が10月5日、広島・東区民文化センターで「世界の人々にとっての憲法9条」をテーマに講演会を開く。
講演するアレン・ネルソンさんは、1947年ニューヨーク生まれ。貧困のため高校を中退し、海兵隊入り。1966年、ベトナム戦争に従軍、除隊後、戦争後遺症に苦しむ。著書は「戦争で心壊れて」「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか」「そのとき、赤ん坊が私の手の中に」など多数。
■日 時 : 10月5日(日) 10:00~12:00
■会 場 : 東区民文化センター
■参加費 : 500円(資料代として)
●08.9.9
国家主義教育強化の実態明らかに
「保護者、地域住民との連携を」 08不戦のつどいで石山氏
平和憲法改定の動きと表裏一体の関係にある教育問題。日本ジャーナリスト会議(JCJ)広島支部は9月7日、広島平和記念資料館東館会議室で「9条改憲と教育・教科書」をテーマに「08不戦のつどい」を開いた。
教科書検定問題などに詳しい石山久男歴史教育者協議会前委員長が教育関係者も加わった約70人を前に、強引な教科書検定や道徳教育の強化など文部科学省の一連の危険な動きなどについて講演。その後、一同で現場の教師と保護者、地域住民、ジャーナリストが相互理解と連携を深めていくことを確認した。
石山氏は、沖縄の集団死で軍の強制がなかったとすとする教科書検定が唐突に打ち出され、県民の大きな怒りで一見後退したものの歴史わい曲の意図は貫かれていると強調。また教育基本法の改悪を機に、道徳教育の全教科取り入れや住民自治を基本とする公民館が学校教育に奉仕する施設として国家統制の枠組みに引きずり込まれようとしている事態に注意を促した。国家に従順、奉仕する国民を安くつくり上げる教育。いわば戦前型の復活である。
押し返していくには現場教師の立ち上がりにかかる。しかし、質疑応答で一人の中学教師は「教育改革といえばなんでも通るような状況だ。現場の意見が通ることはほとんどなく、多忙による疲れも重なって無力感が漂っている」と述べた。これに対して石山氏らからは保護者、地域住民からの支援があればまた違ってくる。展望は開ける」と期待感が込められた。ジャーナリズムの現場も教員と同じような状況に直面しているとの指摘もあり、連携を一段と強めていくことの重要性が浮き彫りになった。
●08.9.9
イラク派兵違憲判決の意義学ぶ
「己斐九条の会」が学習・交流のつどい
広島市西区の「己斐九条の会」は9月20日、「イラク派兵違憲判決の意義と自衛隊恒久派兵法の問題点」と銘打って、憲法学習と交流のつどいを開く。講演は高村是懿弁護士。
■日時 : 9月20日(土) 13:30~15:30
■会場 : 己斐公民館 (JR西広島駅西口)
●連絡先 : 濱口逸記さん(082-273-3897)
●08.9.2
平和のための広島の戦争展
15日から広島県民文化センター
「戦争を語りつぎ、みんなで作ろう平和な世界」と呼びかける「第14回平和のための広島の戦争展」が、8月15日から広島県民文化センター地下展示室で開かれる。
会場では、日中戦争からアジア太平洋戦争までの15年戦争の歴史を写真などで振り返る展示や、原爆や空襲による焼け野が原から生まれた憲法に関する展示も行われる。また、市民が出品した遺品や生活用品などが展示され、ビデオ上映、講演のコーナーもある。
10時から18時まで開場。19日まで。入場無料。主催は、平和のための広島の戦争実行委員会。
●08.8.14
宮城に続き 秋田でも九条・市町村長の会
憲法九条の改正に反対する秋田県の市町村長経験者らが8月5日、「憲法九条を守る秋田県市町村長の会」を結成した。同会によると、首長経験者による九条を守る会は、宮城県に次いで全国2番目という。
呼び掛け人は、元横手市長の千田謙蔵氏ら元市町村長8人で、このほか現職の鈴木俊夫湯沢市長と3人の元市町長経験者が会に加わった。
同会は今後、県民を対象とした集会を開いたり、憲法を守る会など県内約50の関連団体と連携し、改憲反対の運動を広げていく方針。
2004年に作家の井上ひさし氏や大江健三郎氏ら9人が集まって発足した「九条の会」のアピールに賛同しており、政治活動とは切り離し、一党一派に偏らず、賛同者を募る。 呼び掛け人代表の千田氏は「会に賛同する各市町村長は、それぞれの自治体で平和や暮らしを守ってきた自負がある。全国で憲法九条を守る動きは広がっており、会を結成する好機と考えた」と話している。 (「九条の会」メールマガジンより)
●08.8.14
今年も多彩に戦争・原爆、平和描く
テレビ各局が放送予定の番組
広島の放送局がこの夏、放送予定の番組をご紹介します。番組を見て、語りあいましょう。感想をお寄せください。中国放送の番組は、判明し次第、ご紹介します。
NHK総合
■7月29日(火)~31日(木) 24:10
●ドキュメンタリー「証言記録 兵士たちの戦争」
■8月 2日(土) 21:00 ●ドラマ「帽子」
■8月 5日(火) 24:10 ●「夏の特集 ヒバクシャからの手紙」
■8月 6日(水) 20:00
●Nスペ 「見過ごされた放射線~原爆症63年目の真実」
■8月 7日(木) 20:00
●Nスペ「封印されたNAGAAKI~原爆を伝え続けるアメリカ人親子」
■8月 7日(木) 22:45
●「ドキュメント 埋もれた地下兵器工場は語る」
■8月15日(金) 22:30
●Nスペ 「証言記録 レイテ決戦『勝者なき』戦場」
中国放送
■8月 6日(水) 9:50
●「命あるうちに・・・~戦後63年、ヒバクシャの訴え~」
広島テレビ
■8月17日(日) 24:55 ● 「証言 集団自決~語り継ぐ沖縄戦」
■8月24日(日) 24:55
●「僕とバーと8月6日~バーテンダーが伝えるヒロシマ」(仮)
広島ホーム
■8月 2日(土) 21:00 ●「原爆~63年目の真実」
■8月 6日(水) 9:55
●「ヒロシマ1958~フランス人女優が撮った力強き復興」(仮)
テレビ新広島
■8月 6日(水) 14:05
●「描けなかった2枚の絵~原爆が投下された日の記憶」
●08.7.24
戦前の無責任 今もつづく「敗戦」は、ジャーナリズムの敗北だった
広島マスコミ九条の会 3周年講演会
「広島マスコミ九条の会」は7月5日、広島市の中国新聞ビル会議室で発足3周年記念講演会を開いた。講師は太平洋戦争と新聞」(講談社学術文庫)などの著書がある前坂俊之静岡県立大教授。地元マスコミOBを中心に県北など地域の「九条の会」メンバーも駆けつけ、70人が「マスコミと戦争」の過去、現在、未来について 思いをはせた。
前坂教授はまず、米国のブッシュ大統領が仕掛けたアフガニスタン、イラク攻撃による被害を例示。人権団体によるとイラクではこれまでに市民約60万人が犠牲になり、難民は約600万人に達していると述べた。 そして、このようなとんでもない戦争を日本も中国大陸で引き起こし、ずるずると米国とも開戦。市民の権利を抑圧する天皇制という国体維持のために敗戦受け入れの決断が遅れ、原爆投下の一因にもなったと指摘。惨禍を市民にもたらした責任は、ほとんど取られずに軍人の無責任さは戦後の官僚制の中にそのまま残ってきた。
教授は直接言及しなかったものの、権力側の横暴、失敗、居直りに対して市民の側からチェック、対抗していくジャーナリズムの役割の重大さを出席者に問いかけたように思われる。 日本の敗戦は、いわばジャーナリズムの敗北であった。
開会冒頭に「マスコミ九条の会」の平岡敬代表が「日本が平和憲法を守り、不戦を貫いていくには、その責任はブーメランのごとく言論界にかえってくる」とあいさつしたことと重なり合う。
会場から戦時中に言論統制で全国の日刊紙が1941年(昭和16年)には104社に統合されるなどしたが、戦後になってもそう増えなかった理由などについて質問が出た。教授は、地域における独占や寡占化による新聞経営のうまみが引き継がれたと答えていた。
閉会後、中国新聞ビル近くの中華レストランで開いた懇親会には、40年前、教授が毎日新聞記者として過ごした呉時代の取材先の男性や広島在住のジャーナリストも加わり、親睦を深めた。 (N)
●08.7.8
私たちの平和と安全はどうなるの !?
7月26日、広島弁護士会が集い
広島弁護士会主催の講演とシンポジウム「私たちの平和と安全はどうなるの!?」が7月26日、広島YMCA国際文化ホールで開かれる。概要は次の通り。
■日時 : 7月26日(土) 13:00~16:30 (開場12:30)
■会場 : 広島YMCA国際文化ホール (中区八丁堀7-11)
■内容 : 基調講演 「米軍再編の背景と狙い」
梅林宏道(NPO法人ピースデポ特別顧問)
パネルディスカッション
梅林宏道(NPO法人ピースデポ特別顧問)
水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授)
徳永信一(弁護士・大阪弁護士会所属)
コーディネーター井上正信(広島弁護士会平和委員会副委員長)
■入場無料
●08.6.24
中広中学校区九条の会
「原爆・戦争を語り合う」集い
広島・西区の中広九条の会は4月12日、「結成の集い」を開き66人が参加、落語や講演を聞き、和やかな中に「平和憲法」への思いを新たにした。7月13日には下記の「原爆・戦争を語り合う」集いを開く。
■日時 : 7月13日(日) 午後1時30分~3時30分
■会場 : 西区民文化センター 3階大会議室C
(横川新町6-1 電話234-1960)
■集いの内容 リレートーク
・原爆被害者相談員の会からの話(三宅文枝さん)
・被爆・戦争体験の話(嘉屋重順子さん)
・原爆・戦争・平和について(会場発言)
●08.6.15
「民放9条の会・ふくおか」を結成
福岡の大学でビラまき
結成1周年を迎えた「テレ西9条の会」は4月12日、福岡市内で第2回定期総会を開き、名称を、「民放9条の会・ふくおか」に変更することを決めた。
「テレ西9条の会」はこの1年間、9条を守る活動をしてきたが、もっと多くの参加と広がりをつくるため、門戸を大きく拡げ、在福の民放OB、現役、家族などが参加できる会として飛躍しようと、新しい一歩を踏み出す決意をこめて、名称を「民放9条の会・ふくおか」とすることにした。
総会には15人が参加し、2007年度の活動報告および2008年度の方針などについて討論、来賓として、TNC(テレビ西日本)労組の宮崎委員長、九州民放OB会の馬詰代表世話人、JCJ福岡支部の白垣支部長があいさつをした。
総会では、TNCで直接雇用を求めた派遣社員の宮崎幸二さん(関連会社「TNCプロジェクト」)のたたかいについても討議、民放に働く多くの非正規社員の雇用の安定と賃金・労働条件の向上のために立ち上がった宮崎さんを励まし、支援する決議を行った。また、民放労連九州地連、KBC労組、東海放送人9条の会から激励と連帯のメッセージが寄せられた。
新たにスタートした「民放9条の会・ふくおか」は5月27日、7人が西南大学でビラまきを行い、ビラ500枚を配った。福岡の大学での宣伝は通算9回目、西南大では3回目の宣伝行動 だった。 (「民放9条の会・ふくおか」HPより)
●08.5.30
結成3周年記念 「マスコミと戦争」
静岡県立大・前坂俊之教授を招き講演会
広島マスコミ九条の会は結成3周年を記念して7月5日、中国新聞会議室で講演会を開く。講演者は静岡県立大学教授の前坂俊之さん。演題は「マスコミと戦争~9条の21世紀を切り開こう」。
4月17日、名古屋高裁は「イラクでの自衛隊活動は憲法9条第1項に違反」と明快な違憲判決を出した。改憲を具体的日程に乗せ、次々に歴史の歯車を逆転させる危うい政治。国民は参院選でそんな政権運営に「ノー」を突きつけた。そして三権の一角「司法」からも、やっと職責を果たす判決が出た。次は、マスコミ・ジャーナリズムの番だ―。
「言論、報道の自由」を掲げて足を引っ張りあう大手紙、片や政府から陰に陽に情報統制と規制強化、二つの「メディアコントロール」が、世論の批判を力にマスコミを脅かす。わが社だけ生き残れば、とする経営、部数と視聴率がすべてか? 現実を批判せず、追従と傍観主義、ペットドッグ(愛犬)化する記者クラブ・ジャーナリズム。IT企業がメディアの覇者になるのをマスコミ人は黙って許すのか―。労働現場が、生活と福祉が、教育が、曲がり角だ。「憲法を論じ、憲法で考える」―戦争のない21世紀へ、マスコミへの期待は大きい。
前坂教授は1943年岡山市生まれ。慶応大学卒業後毎日新聞入社、呉支局、東京本社情報調査部などに所属、90年から静岡県立大学国際関係学部教授。著書に「兵は凶器なりー新聞と戦争1926-1945」「メディアコントロールー日本の戦争報道」「太平洋戦争と新聞」などがある。
■日時 : 7月5日(土)14:00~16:30
■会場 : 中国新聞7階会議室
■講演 : 静岡県立大学教授 前坂俊之氏
演題 「マスコミと戦争」~歴史を学び「9条の21世紀」を切り開こう
■参加費 : 資料代 1000円
●08.5.27
被爆地から 戦争のない世界創る
9条世界会議ヒロシマに1100人
戦争のない明日へ向かってゴー・ゴー。憲法9条の心を世界に伝え広げようと「原爆の子の像」建立50周年に当たる5月5日、広島市中区で9条世界会議ヒロシマが開かれた。約1100人が集い、リレートークなどを交えながらヒロシマ・ナガサキの絶後の惨禍を空虚にしてなるものかと覚悟を新たにした。
実行委員会共同代表の平岡敬前広島市長が「日本の土台が腐ってきている。根本原因は憲法99条の憲法尊重擁護義務がないがしろにされている点にある。戦争をしてはならない」とあいさつ。今まさに一人一人の決意が問われていると呼びかけた。
千葉市で開かれた同会議から駆けつけたノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイアさんは、北アイルランドにおける暴力の連鎖の末にたどりついた確信を述べた。それは許しを乞い、許し合うことである。たとえば日本と東アジア諸国との関係でも必要なことだと指摘。世界平和への先導者として、被爆者は極めて重要な役割を果たすことができると期待の大きさを語った。
再び戦争をしないと決意表明した憲法9条の背景には被爆がある。医師の片岡勝子広島大名誉教授とアジア交流のNPО法人代表の渡部朋子さんは、被爆体験継承の原点として子どもの時に「原爆の子の像」と「折り鶴」から痛切な思いを感じたと述懐。今や、その二つは世界平和のシンボルになっており、9条もそうあってほしいと希望を託した。
国連訓練調査研究所アジア太平洋地域広島事務所長のナスリーン・アジミさんは、国連安全保障理事会の常任理事国がそろって武器の輸出国であると言及。しかし、現実がそうであっても一人一人が変わっていけば世界も変わっていく可能性があると強調した。広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長は「米国は軍国主義に支配されている」と指摘。その流れを止めるには米と親しく、しかも9条を持つ日本が「戦争をしてはならないと強く意見すべきだ」と締めくくった。
集いはヒロシマ宣言を採択。参加者は「9条は戦争のない世界を創るための道しるべ」と前進を誓った。以下、採択された「9条世界会議ヒロシマ宣言」
9条世界会議ヒロシマ宣言 2008年5月5日
ひろしまで被爆した詩人は痛切な叫びを書き記しました。
「ちちをかえせ ははをかえせ としよりをかえせ こどもをかえせ
わたしをかえせ わたしにつながる にんげんをかえせ」
この言葉に耳を澄ますとき、かつて日本がその生命を奪った、アジア・太平洋の2000万を超える人々の無念の叫びが重なって聴こえてきます。
国家がどれほど凶悪なことが出来るか、20世紀の歴史が証明するのを私たちは
見てきました。
もう二度とこのような惨劇をくり返したくない。
人を殺したくない。殺されたくない。
その切実な願いと、人々の叡知を集めて生み出されたのが日本国憲法です。
第九条で、紛争を解決するために決して武力を使わないと決め
戦争をしない国を目指したのです。
人は、暴力に頼らず紛争を解決する力を持っている。
それは人の叡知を信じ、志高くかかげた理想であり
世界に向けた決意でした。
今、世界には紛争が絶えません。 武力による解決がどんなに悲惨なことになるか、 アフガンで、イラクで私たちは見続けてきました。
九条の心を世界の人々に伝えたい。 私たちが受け継いできた九条の志を確かなものとして
次の世代の人々に届けたい。
九条は戦争のない世界を創るための道しるべなのです。
●08.5.8
「自衛隊容認派も『改憲ノー』に結集を!」
浅井基文さん 中広・観音「9条の会」で記念講演
「広島市西区の5中学校区に九条の会を!」と居住地住民に呼びかけた広島平和研究所所長の浅井基文さんが、4月12日「中広中学校区9条の会」で、13日には「「観音中学校区9条の会」で「いまこそ憲法9条を生かすとき」と題して記念講演をした。「中広9条の会」は、西区民文化センターに66人が参加、「観音9条の会」では、西区いきいきプラザに65人が集った。
浅井さんは「9条は21世紀の国際社会が進むべき進路を示している」と9条の理念を世界に広げる意義を説き、「国民の過半数を『9条改憲ノー』に結集しよう」と参加者一人ひとりが輪を広げる草の根活動の重要性を訴えた。
「9条は国際社会のあり方を考える座標軸であり、日本人として世界に誇れるもの」との持論を展開する浅井さんが、最初に強調したのは「9条の先駆性」。国際社会が模索する平和観は古来、「力による」平和観(権力政治)と「力によらない」平和観(脱権力政治)に二分されてきたが、人類の歴史は「人間の尊厳」を獲得し保障する歩みの中で、「力による」平和観が次第に力によらない」平和観に席を譲る歴史として位置づけることができ、「9条に代表される『力によらない』平和観は、人間の尊厳の承認を機軸とする点において、根っこで結びついている」と説明した。
いまも「力による」平和観を世界戦略に組み入れているのが米国。テロリスト対策などを大義名分に地球的規模の再編を計画しており、岩国基地を抱える岩国市などが直面している在日米軍再編もそうした流れの中で進められている。米国の戦力再編計画は日本の全面的な協力なしでは成り立たず、9条を生かす道は、「『力によらない』平和観に基づいて国際民主主義を実現させる道につながっていく」とも論じた。
昨年5月には国民投票法が成立し、条件さえ整えば改憲勢力がいつでも発議できるようになった。読売新聞による最近の世論調査では、改憲反対が賛成を上回ったものの、自民党も民主党も「改憲」で一致しすれば大連合する可能性を否定できない。こうした改憲勢力が神経を尖らせているのが、全国で7000を超える「9条の会」の活動。改憲勢力のシナリオを狂わせるためには「国民の過半数を『改憲ノー』に結集」することが必要であり、浅井さんは「自衛隊や日米安保に賛成だが『9条改憲には反対』という人とも手を結び合っていきたい」と要望した。
広島市西区に居住する前広島市長の平岡敬さんや浅井さんらが呼びかけた「西区の中学校区に9条の会を!」は、これまでに「井口・井口台」「庚午・古田」「己斐」の中学校区で組織されており、「中広」「観音」の発足で全て結成された。
●08.4.15
憲法改正「反対」 15年ぶり「賛成」を上回る
読売新聞の世論調査
読売新聞は4月8日、同紙が3月に実施した憲法に関する全国世論調査(面接方式)で、「今の憲法を改正する方がよいと思う人は42.5%、改正しない方がよいと思う人は43.1%で、わずかながら非改正派が改正派を上回った」と伝えた。「憲法改正」反対が賛成を上回ったのは15年ぶり。今回の調査では、「改正派が昨年より3.7ポイント減る一方、非改正派が4.0ポイント」増えた。
また、憲法に関して関心のある点(複数回答)では、「戦争放棄、自衛隊の問題」が47%で7年連続で最多、9条を今後どうするかについては、「これまで通り、解釈や運用で対応する」36%、「解釈や運用で対応するのは限界なので、改正する」31%、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない」24%となった、としている。
●08.4.12
5・5 世界会議ヒロシマの概要決まる
特別合唱団「コーラス9」結成!
1ヵ月後に迫った「9条世界会議ヒロシマ」の第5回会実行委員会が4月5日、広島弁護士会館で開かれた。世界会議ヒロシマは5月5日午後1時から、アステールプラザ大ホールを主会場に開かれ、「9条グッズ」の販売のほか、同プラザ1階市民ギャラリーでは「NODU」などの展示もある。
世界会議では、前広島市長で広島マスコミ九条の会代表の平岡さんが開会のあいさつ、ノーベル賞受賞者のマイレッド・マグワイアさんが記念講演をするほか、広島大学名誉教授の片岡勝子さん、ユニタール(国連訓練調査研究所)広島事務所長のナスリーン・アジミさん、広島平和文化センター理事長のスティーブン・リーパーさん、ANT-HIROSHIMAの渡部朋子さんが、世界的な価値を持つ「9条」の重要性について話す。
会場では、特別合唱団「コーラス9」が、世界中から1200番を超える歌詞が贈られてきている広島発の歌「ねがい」や、ベートーベンの第九のメロディーによる替え歌「希望の九条」などを歌うほか音楽演奏がある。
なお、特別合唱団「コーラス9」は現在、団員を募集中。問い合わせは、広島うたごえ九条の会(082-294-3981)へ。合同練習は5月5日のほか、4月27日と30日に行われる。
●08.4.8
「9条は尊厳守る思想」と平岡前市長
西区の2会場で記念講演
広島マスコミ九条の会代表で前広島市長の平岡敬さんは3月30日、庚午・古田中学校区9条の会と井口・井口台中学校区九条の会の結成の集いが開かれた古田公民館、井口2丁目集会所の2会場を呼びかけ人の1人として訪れ、「今こそ、歴史に学ぶとき」と題して記念講演した。古田公民館には55人、井口2丁目集会所にも60人が参加した。
新聞記者だった平岡さんは最初に、「マスコミは権力に屈しない、大衆にこびないことを報道の使命にしているが、最近のマスコミは権力に屈した戦前の報道機関によく似てきた」と切り出し、大本営発表しか書けなくなった新聞と放送の負の歴史を回想。原爆や空襲による焦土の中で「過ちは二度と繰り返さない」と誓ったマスコミが、20世紀末から周辺事態法、国旗国歌法、テロ対策特別措置法などの法律を積み重ねることによって国民の主権を少しずつ規制していく権力の本質に迫る報道をないがしろにしている現状を懸念した。
昭和の初めに生まれた平岡さんは、「戦場へ行くことに疑問を抱かない小国民を生み出したのは、教育の力だった」と戦前の非民主的な軍国主義教育の恐ろしさにも言及。平和憲法と同様に国民主権の核になる教育基本法が議論の不十分なまま改正された事例を挙げた後、「怖いのは、反対できない空気が社会を覆うことだ」と語り、「マスコミや教育界は戦争の道ではなく、平和の道を切り開くために努力すべきだ」と強調した。引き続き憲法改正の動きを批判し、「エネルギーは皆無で食料自給率が40%を割る日本は、戦争できない国である」と指摘。「9条は人間の尊厳を守っていく思想であり、軍事力を保持し、増強することによって平和がくるのではない」と「人類の宝」ともいえる9条の意義に触れ、「貧困や暴力、環境、差別などわれわれの日常生活を脅かす問題を、みんなが力を合わせることによって一つ一つ解決し、平和な社会、平和な世界をつくり出していかなければならない」と呼びかけた。
2会場では、広島うたごえ9条の会が「憲法九条 五月晴れ」「あの日の授業」「おぼろ月夜」を参加者と一緒に合唱。安産亭徳丸さんが落語「9条をかえたら苦情がいっぱい」を披露した。
己斐では那須正幹さんが記念講演
小学校区に網の目の九条の会を-との呼びかけに応えて西区で取り組まれた「中学校区単位の九条の会」設立の取り組み、この日は、古田、井口と同時に己斐校区でも己斐「九条の会」の発足総会が同地区公民館であり、80人が参加した。
呼びかけ人で弁護士の高村是懿さんが開会挨拶を兼ねて「歴史的到達点としての九条」を語り、『ズッコケ三人組』シリーズで知られるの地元出身作家・那須正幹(まさもと)さんの話を聞いた。
那須さんは、「『三人組]は戦時下にタイムスリップさせなかった。平和日本の申し子と考えた」と切り出し、「戦後の日本人は、この憲法に守られて誰一人死なせないで来たのだから、今後はその恩返しに九条を守らねばならん。せっかく教育し、育てた子どもや孫を、アメリカの口先に載せられて戦争に行かせては、親として立つ瀬がない」と話した。
西区では12、13両日に、残る「中広」「観音」の二つの校区でも「九条の会」発足が計画されている。
●08.3.31
「九条の会」に対抗し 地方拠点づくり
「新憲法」制定議連役員に前原氏ら民主幹部就任
朝日、読売、赤旗(3月5日付)などによれば、自民、公明、民主、国民新党などの国会議員らでつくる新憲法制定議員同盟(会長・中曽根康弘元首相)が3月4日、国会内で総会を開き、新たな役員として民主党の鳩山由紀夫幹事長や、国民新党の亀井静香代表代行らを顧問に、民主党の前原誠司前代表らを副代表にした。民主党議員の役員就任は初めて。
総会で中曽根氏は「改憲のような国家的大問題は超党派で決めていかねばならない」とあいさつ、新たに顧問になった安倍晋三前首相も「改憲は私のライフワーク」と発言したという。
当面の活動方針として、衆参両院の憲法審査会始動への働きかけ、民主、公明両党を中心にした会員の増強、「九条の会」に対抗していくための地方拠点づくりなどを確認した。
新憲法制定議員同盟の役員は次の通り。
【会 長】 中曽根康弘
【会長代理】 中山太郎
【顧問】 衆院=海部俊樹、中川秀直、丹羽雄哉、中川昭一、瓦力、山崎拓、安倍晋三、 伊吹文明、谷垣禎一(以上自民)、鳩山由紀夫、(民主)、綿貫民輔、亀井静香
(以上国民新)▽参院=青木幹雄(自民)▽元職=塩川正十郎、奥野誠亮、森下
元晴、上田稔、倉田寛之、関谷勝嗣、片山虎之助、粟屋敏信、葉梨信行、谷川和穂、
【副会長】 衆院=津島雄二、古賀誠、野田毅、島村宜伸、深谷隆司、与謝野馨、
高村正彦、二階俊博、町村信孝、額賀福志郎、大野功統、斉藤斗志二、杉浦正健、
森山眞弓、堀内光雄、臼井日出男、石原伸晃、(以上自民)、前原誠司(民主)、
平沼赳夫、玉沢徳一郎(以上無所属)▽参院=藤井孝男、尾辻秀久(以上自民)、
田名部匡省、渡辺秀央(以上民主)、山東昭子、(無所属)▽元職=小野清子
【副会長兼常任幹事】 衆院=保岡興治、鳩山邦夫、大島理森、船田元、金子一義、(以上自民)▽参院=鴻池祥肇、泉信也(以上自民)
【副幹事長兼事務局長】 柳本卓治(自民)
【副幹事長】 中曽根弘文(自民)
【常任幹事兼事務局次長】 衆院=平沢勝栄(自民)▽参院=林芳正、岡田直樹(以上自民)
【常任幹事】 衆院=松原仁(民主)、下地幹郎(無所属)▽参院=谷川秀善、中川義雄(以上自民)、亀井郁夫(国民新)▽元職=飯田忠雄、永野茂門
【監事】萩山教厳、木村太郎(以上自民)
●08.3.18
生協ひろしま九条を考える会が第2回総会
4月19日 平岡敬さんが講演
生協ひろしまの組合員、理事会、労働組合、職員の代表などでつくる生協ひろしま平和憲法・九条を考える会は4月19日、第2回を総会を開き、前広島市長の平岡敬さんが「日本国憲法(9条)と被爆地ヒロシマ(仮)」と題して記念講演をする。また、生協ひろしま虹のコーラスによる歌も予定されている。
■日時 : 4月19日(土) 13:00~16:30
■会場 : 広島県生涯学習センター 2階 大会議室
(広島市東区光町2丁目1-14)
●問い合わせ : 0829-50-0522 (植永さん)
●08.3.11
広島・西区5中学校区で「九条の会」結成
広島市西区で準備されていた中学校単位の「九条の会」結成日程が決まった。2月6日に「西区の町々に憲法『九条の会』をつくりましょう」と呼びかけが行われ、西区に居住する平岡敬・元広島市長、浅井基文・広島平和研究所所長をはじめ学者、宗教者、元小中学校長、被爆者ら13人が呼びかけ人に名を連ねた。この呼びかけに応えて、それぞれの中学校区で20~30人の呼びかけ人が中心となり、「結成のつどい」を開く。
○己斐「九条の会」 3月30日(日)13:30~ 己斐公民館
記念講演 那須正幹さん(「ズッコケ三人組」著者)
演題 「ズッコケ三人組 平和を語る」
○庚午・古田中学校区「九条の会」 3月30日(日)13:00~ 古田公民館
記念講演 平岡 敬さん(元広島市長)
演題 「今こそ、歴史に学ぶとき」
○井口・井口台中学校区「九条の会」 3月30日(日)14:00~
井口2丁目集会所
記念講演 平岡 敬さん 演題は上記に同じ
○中広中学校区「九条の会」 4月12日(土)13:30~ 西区民センター
記念講演 浅井 基文さん(広島平和研究所長)
演題 「今こそ、九条を生かすとき」
○観音中学校区「九条の会」 4月13日(日)13:30~ いきいきプラザ(西隣保館)
記念講演 浅井 基文さん 演題は上記に同じ
今後は、4月中に「西区九条の会連絡会」を結成し、来年5月を目途に「小学校区」に発展させる計画。
連絡先 笹原 孝治さん(呼びかけ人) TEL 082-272-1956
E-mail tsasahara@nifty.com
●08.3.11
「9条ピースウォーク」 岡山へバトンタッチ
福山では高校生も飛び入り参加
約70日をかけて広島から千葉・幕張まで歩く「9条ピースウォーク」は広島県内を歩き抜き、3月2日、岡山県に引き継いだ。
実行委員会からのレポートによれば、2月24日、広島市の原爆ドーム前を出発した「ウォーカー」は25日、海田駅前で「九条の会海田」の藤田厚吉さんや被爆者の豊永慶三郎さんから激励の挨拶を受けて出発、途中、40数人が参加して、陸自第13旅団と海自呉地方総監部に申し入れ行動をした。
以後、呉や大久野島でフィールドワークを実施。尾道駅前ではパレードは50人にふくらんだ。3月1日の福山駅南口到着後の集会には約100人が参加、集会の模様は2日の朝日新聞備後版で報道された。福山では「ウォーク」に参加の「Hip Hop Foundation Movement」の二人がパソコンの音に合わせて歌いだすと、卒業式帰りの高校生が詰めかけ、何人かの学生が踊りはじめた。二人は、歩道で日本の市民に一枚一枚、チラシを手渡し続けた。
県内最後の日となった2日には、福山市大門から岡山県に入り、笠岡市城見で岡山県側にバトンタッチした。
「ウォーカー」の一人でイラク戦争にも参加した元アメリカ兵のアッシュ・ウルソンさんは「2003年、私はアメリカ兵としてイラクに従軍していました。イラクの子どもたちは、私のことをどんなにか恐れていたことでしょう。脅すようにと命じられていました。(中略) 今では、当時自分がやっていたことは信じられませんが、確かに自分はやったということを知っています。決して、戦争に頼るべきではない、戦争は必要ではない、ということを世界中の人々に知ってほしいと思います。まさに、私たち人類は戦争を超え発展してきたのだ、ということを自覚しました」とブ
ログに書いている。
●08.3.4
「軍事費と私たちの生活」の講演
佐伯区九条の会が映画と講演のつどい
広島市の「佐伯区九条の会」は3月15日、佐伯区民文化センターで結成3周年の「映画と講演のつどい」を開く。「つどい」では映画「戦争をしない国 日本」を上映、「軍事費とわたしたちの生活」と題して広島教育研究所の高橋信雄事務局長が講演する。
■日時 : 3月15日(土)16:30~18:00
■会場 : 佐伯区民文化センター 1階 スタジオ
会場地図はこちら
●08.3.4
小雪のなか 幕張めざしてスタート
「9条ピースウォーク」出発集会に300人参加
「9条世界会議」のプレイベントである「9条ピースウォーク」が2月24日、広島を出発、千葉・幕張を目指す70日間の行進が始まった。スタートイベントは24日、原爆ドーム前の広場で行われ市民300人が参加、世界会議ヒロシマの実行委員会の共同代表である浅井基文広島平和研究所長があいさつした。
浅井さんは「憲法9条の精神は21世紀の人類社会に輝く、誇るべき思想である。人権や民主主義など人間の尊厳を根本から害する戦争をなくすための運動を強めよう」と呼びかけた。集会にはベトナム戦争やイラク戦争に従軍した元米軍兵士も参加、地元や長野、大阪などから駆けつけた音楽家の演奏もあり、賑やかな集会となった。
最後に、イージス艦衝突事故の真相究明と米軍基地縮小・撤廃、憲法九条の遵守を求める声明を採択、時折小雪が舞うなか、パレードに出発した。
●08.2.25
「9条世界会議」成功へ記者会見
平岡、浅井両氏、「九条報道」の重要性を力説
9条世界会議ヒロシマ実行委員会は2月12日、広島市政記者クラブで記者会見を開き、プレイベント(2月24日、広島をスタートするピースウォーク)、本集会(5月5日)などについて発表し、マスコミ各社に取材・報道を要請した。
会見には、ヒロシマ集会の共同呼びかけ人である平岡敬さん(広島マスコミ九条の会代表、前広島市長)、浅井基文さん(広島市立大広島平和研究所長)も出席した。はじめにに実行委員会事務局長の下中奈美弁護士が「世界で日本の憲法九条への関心と期待が高まっている」と、「世界会議」の趣旨を述べ、イベント、集会の概要を説明、平岡、浅井の両共同代表が、会議の重要性とメディアへの期待を話した。
平岡さんは「先の戦争中、メディアは国民の側に立って報道できなかった。その反省を踏まえ、憲法九条をどう生かしていくか、記者の皆さんも考えてほしい。戦争への道の地ならしをするのも、平和への道を切り開くのもメディアだ」と話し、浅井さんは「広島は核に関する関心は高いが、憲法や『九条』に関しては乏しい。広島、長崎に原爆を落とされ、イラクやアフガンを見ると、戦争は『政治の継続だ』などと言って済まされる状況ではない。核廃絶を言うなら、『九条』を言わなければいけない。皆さんも本気で『九条』を考え、読者や視聴者に伝えてほしい。そのためにこの世界会議があることを知ってほしい」と訴えた。
●08.2.15
広島・西区で「九条の会」結成へ
被爆地から「戦争繰り返さぬ」の訴え
多くの住民が被爆し、中心部から逃れた被爆者の救護を担った広島市西区の人たちが2月6日、「九条の会」結成を呼びかけた。
西区在住の浅井基文広島平和研究所所長、平岡敬前広島市長・広島マスコミ九条の会代表のほか、被爆者、宗教者、大学教授、元校長、商店連合会や企業の役員ら13人が呼びかけ人となり、「広島市西区にお住まいの皆さんへ」を発表した。
当面、3月末までに中広、観音、己斐・己斐上、庚午・古田、井口・井口台の5中学校区での結成をめざし、来年5月をメドに「小学校区」に発展させる予定だ。
「呼びかけ」では、「私たちは、世界最初の原爆被爆地広島に住んでいます。私たちは、『安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから』と誓い、世界に核兵器廃絶と恒久平和を訴え続けています。それを実現するためには、憲法9条を変えるのではなく、誇りを持って守り、生かし、全世界に訴えることであると確信しています」と、多くの区民の賛同、参加を訴えている。
呼びかけ人の連絡先は、笹原孝治さん。
TEL 082-272-1956 FAX 082-271-2385
●08.2.15
真宗大谷派も「九条の会」
2月9日、京都・東本願寺で「真宗大谷派九条の会」が結成された。結成総会には300人が出席、哲学者で「九条の会」呼びかけ人の鶴見俊輔さんが記念講演をした。教団は1995年、侵略戦争に協力した歴史を懺悔する「不戦決議」を採択、2005年には「日本国憲法『改正』反対」を決議している。
集会では、浄土真宗本願寺でつくる「念仏者九条の会」の信楽峻麿元龍谷大学学長が連帯の挨拶をした。
●08.2.15
「国に遠慮せず地方から声を上げる」
保守系も加え「九条を守る首長の会」 宮城で結成
河北新報(Web版)やしんぶん赤旗によれば、宮城県内の市町村長経験者14人が2月8日、「憲法九条を守る首長の会」を結成した。元首長らは、九条改憲こそ市町村住民の安全を脅かす最たるものであり、断固として阻止するという「九条を守るためのアピール」を発表、全国の首長経験者のほか知事や市区町村長に賛同を呼びかける。「首長の会」には現職時代に強力な指導力を発揮した保守系の実力者らが顔を連ねているという。首長経験者による九条の会は全国で初めて。
会長の川井貞一元白石市長らは「このままでは日本が戦争への道を歩むのではないかとの懸念から、住民福祉向上のために働いてきた首長としてアピール発信しようと話し合った」と語り、国民投票法制定や自衛隊のイラク派遣を指摘し、「米国に引きずられ、日本が危ない方向へ進んでいる。党派にとらわれず、国に遠慮せず地方から声を上げることが必要」と語った。
●08.2.15
広島県内で予定の憲法関連イベント
広島県内で近日中に予定されている憲法や「九条」に関する集会をを紹介します。
■2月8日(金) 13:30 広島市中区寺町の本願寺広島別院で、「安芸門徒九条の会」の発足を目指す勉強会
提言者は、平岡敬さん、長岡裕之さん(念仏者九条の会・山口事務局長)
■2月9日(土) 13:30 広島弁護士会館で、9条世界会議・ヒロシマ会議実行委員会
■2月10日(日)13:30 三次市の三次教育会館で、「九条の会」全国交流会報告会。9条の会・県北、寺戸9条の会、県北退職教員「9条の会」共催 。 参加費500円。 ビデオ上映。 講師・太田武男さん(広島マスコミ九条の会・事務局長)
■2月11日(月・祝) 13:30 広島市東区光町のロードビルで
講演「原爆投下62年 終戦論の真実」
講師は西島有厚・福岡大学名誉教授
ヒロシマ革新懇の主催。資料代500円。
■2月16日(土) 14:00 福山市緑町 ウェルサンピア福山で
浅井基文氏の講演「暮らしの中の憲法」
広島弁護士会・福山地区会主催の市民講座
無料
●08.2.5
「失くした二つのリンゴ」をRCCが放送
エスペランティスト・長谷川テルの足跡辿るドキュメンタリー
日中戦争前夜、中国に渡り、中国戦線の日本兵に向けて、ラジオ放送で戦争を止めるように訴えかけた国際エスペランティスト長谷川テルの足跡を辿る中国放送制作のドキュメンタリー「失くした二つのリンゴ」が、「民教協スペシャル」として2月11日、RCCテレビで放送される。
番組作りのための中国取材は上海、南京、武漢、重慶、北京、ハルビン、ジャムス(黒龍江省)の7都市に及び、取材の様子は、現地の新聞、テレビなどにも取り上げられたという。番組ではテルの足跡を、遺児である娘、暁子が辿る。
民教協(民間放送教育協会)は「教育の機会均等と振興に寄与することを目的」とし、全国34の民間放送局で組織している団体。この番組は33の民教協加盟局で全国放送される。
放送時間、制作者などは次のとおり。
■放送 : RCCテレビ 2月11日(月・祝) 午後2時00分~2時55分
■制作 : 中国放送 ■ナレーション:吉行和子 ■構成 : 菊池豊(日本放送作家協会会員)
■プロデューサー : 柏原清純(中国放送) 秋元隆(民教協)
■ディレクター : 尾崎祈美子(中国放送)
●08.2.5
憲法審査会の始動反対、改憲手続法廃止を
自由法曹団が声明
弁護士らでつくる自由法曹団は1月22日、「憲法審査会の始動に反対し、改憲手続法(国民投票法)の廃止を求める声明」を発表した。
「声明」は通常国会の開始にあたり、中曽根元首相が会長を務める「新憲法制定議員同盟」が1月10日、昨年11月審査会の活動開始を求める決議をし、今年になって憲法審査会規定の制定を急ぐよう参議院議長に申し入れを行うなどの動きに注目し、改めて審査会の活動開始を批判し、18項目にも及ぶ付帯決議のついた欠陥法案である改憲手続法の廃止を求めている。
●08.2.5
東京大空襲国家賠償裁判と「九条」
3月9日、民放九条の会が開催
「民放九条の会」は3月9日、第7回の「私と憲法九条を語る集い」で、東京大空襲被害の国家賠償裁判を取り上げることになった。
講師は原告団弁護団長の中山武敏弁護士。東京空襲被害の国家賠償裁判は、どのようにして国を相手に訴訟することになったのか、憲法との関わりをどうとらえて争っているのかを聞く。
■日 時:3月9日(日)13:30~
■会 場:民放労連関東地連302号会議室
■入場料:一人1000円
■中山武敏(なかやま たけとし)弁護士のプロフィール
1944年生まれ、福岡県出身。1968年中央大学卒業。同年司法試験合
格、1971年弁護士開業。第二東京弁護士会所属。狭山再審事件主任弁護人。
06年10月東京空襲訴訟原告団を結成(原告100余名、弁護団110名)、
弁護団長に就任。07年3月9日、日本政府を相手に訴状を提出した。北足立九
条の会(東京)呼びかけ人もつとめる。(民放九条の会会報より)
●08.2.1
「東海放送人の会」がホームページ開設
東海地区の民放局とNHKの現役及びOB 140名が加入する「東海放送人九条の会」が1月11日、ホームページを開設した。
会の事務局から「是非一度のぞいてみて下さい」という知らせがありましたのでご紹介します。URLは、http://www.tokaicue.com/ です。
●08.2.1
「9条ポスター」に44万円余の賛同カンパ
安佐地区九条の会の取り組み
安佐南区・安佐北区九条の会(略称・安佐地区九条の会)は昨年9月から、「憲法九条を守ろう」の賛同者を広げるとともに、「会」の財政の強化を図るため「憲法九条を守ろう」賛同ポスター運動を進め、1月10日締め切った。
21の団体、546人の個人から合計44万5020円が寄せられた。会事務局では、「当初の目標の1000人の賛同には及ばなかったものの、短期間にこれだけ多くの方々の協力が得られたことは大きな成果だった」と協力者に感謝を表明している。ポスターは近いうちに完成の予定。
●08.1.22
2月24日、ドーム前「ピースウォーク」スタート
9条世界会議ヒロシマ実行委員会開く
5月5日に開かれる「9条世界会議ヒロシマ」の第2回実行委員会が1月19日、広島弁護士会館で開かれ30人が出席した。実行委員会共同代表には、広島マスコミ九条の会の平岡敬さん、広島市立大学広島平和研究所長の浅井基文さん、広島県立大学教授の若尾典子さんが就任。広島大学名誉教授の片岡勝子さん、広島平和文化センターのスティーブン・リーパーさん、ユニタール(UNITAR:国連調査訓練研究所)広島事務所長のナスリーン・アジミさんらが賛同人となっている。
会議ではまず、プレイベントとして行われる「9条ピースウォーク」について討議した。ピースウォークは日本山妙法寺が提唱し「9条世界会議」に賛同する団体が支援、各地で市民と交流しながら行進するもの。2月24日広島出発、5月4日主会場の幕張(千葉)まで約70日をかけて歩く。広島県内では海田、呉、安浦、竹原、三原、尾道、福山の順に宿泊しながら進めていく予定で24日(日)、原爆ドーム前では正午からスタートイベントを開き、午後1時半、海田に向けて出発する。
本番の5月5日の広島集会は中区のアステールプラザで開かれる。ゲストなど詳細については今後、実行委員会で詰めていくことになっている。実行委員会は、広島集会の成功のため、賛同者・賛同団体を募っており、個人一口1000円、団体一口5000円の賛同金受付を始めた。郵便振替番号: 01320-2-46155 名義:「9条世界会議・ヒロシマ」
「9条世界会議ヒロシマ」のホームページはこちら
●08.1.22
憲法誕生の真相を古関彰一教授が講演
民放九条の会が2周年記念の会ひらく
民放九条の会の2周年記念集会が12月9日、全水道会館で開かれ26人の参加があったはじめに、運営委員の仲築間卓蔵さんが「『九条の会』の第2回全国交流会が11月24日都内で開かれた。6801組織との発表があったが、登録が済んでいない全国の組織を入れると大変な数になるようだ。民放九条の会は、放送現場の人も参加し、全国の民放の職場から参加している数少ない組織として注目されている。今日は6回目の例会であるが、古関彰一先生の『日本国憲法誕生の歴史的意義』を聞いて改めて運動を組み立てていきたい」と開会の挨拶をした。
続いて、磯崎事務局長から、結成以来2年間の活動報告と財政報告が行われた。磯崎さんは「06年9月9日から、3ヵ月に1回、『9の日の集い』として『私と憲法九条を語る集い』が開かれ、今回で第6回を数えること。2周年記念イベントとして憲法学者の古関彰一教授に講演をお願いしたこと。古関さんは、NHKスペシャル『日本国憲法誕生』の制作協力者であり、憲法誕生の真相を中心に講演をおねがいした」と報告。
講師の古関彰一教授は、憲法誕生の史実を研究のテーマにしてこられた獨協大学の教授で、膨大な歴史的資料を読み込んだ憲法学者で、「戦争放棄がなぜ憲法九条に盛り込まれたのか。これは天皇の戦争責任回避のためにマーッカーサーが考え出した」ことだと話し、冷戦終了以降の紛争解決に武力は抑止力とはなり得ないということについても、アメリカの9・11事件を例に解明した。古関講演には歴史的な資料に基づく注目すべきコメントが次々と語られ、参加者は大きなショックを受けた。 ([民放九条の会ニュース]より)
●08.1.12
第2回全国交流集会報告集を発行
昨年11月24日、全国550の「九条の会」から1020人が参加した「九条の会第2回全国交流集会」の記録集が発行された。
記録集は冊子と「ビデオ、DVD」で、内容は、全体会で挨拶をした奥平康弘、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、大江健三郎の各氏の発言のほか、沖縄・はえばる九条の会、宮城・岩沼九条の会(仮称)準備会、青年・九条の会東大Komaba、東京・9条の会・こがねい、大阪・九条の会・豊中からの発言、分散会の「各地からの報告」などが収録されている。
《ビデオ・DVD》 全体会の記録 いずれも151分 1500円(税込)・送料別途
《報 告 集》 全体会・分散会の記録 B5判88ページ 800円(税込)送料別途。10冊以上の場合の割引については事務局に相談。
なお、第1回交流集会の報告集(1000円)と第2回交流集会の報告集(800円)を合わせて求めた場合、1セット計1300円(送料別途)で頒布している。
申し込みは九条の会事務局まで、FAXで。(「九条の会」メールマガジン38号より)
メールマガジンの配信申し込みはこちら(無料)
●08.1.12
九条の会講演会「小田実さんの志を受けついで」
「九条の会」は昨年亡くなった呼びかけ人の小田実さんの志を受けつぎ、ひきつづき憲法九条を守り、生かしていくという主旨で講演会を開催する。
■お話:井上ひさし、大江健三郎の両氏は出席。他の呼びかけ人の方は未定です。
当日は小田さんのお連れ合いの玄順恵さんも出席、音楽など文化行事も準備中。
■日時:3月8日(土)開会13:30~(開場は12:00~)
■会場:東京・渋谷C.C.Lemonホール(旧渋谷公会堂)
■参加費:前売り券1000円(当日券1200円)
●主催:九条の会
■事務局よりお知らせ
郵便振替で事務局まで券代金をご送金頂ければ、折り返し入場券をお送り致します。お申し込みはなるべくお早めにお願い致します。当日の入場は先着順(ただし前売り券優先)で、定員になり次第締め切らせていただきます。
※郵便振替口座 口座名・九条の会 口座番号00180-9-611526
通信欄に「講演会入場券 ○枚 希望」とお書きください
■お問い合わせ: 九条の会事務局へ。電話03-3221-5075
●08.1.12
あけましておめでとうございます
年末年始のホームページ更新ができず、申しわけありませんでした。
「九条を生かし、守る」。8日、新年事務所開きで平岡代表ら12人が参加しました。 今年もよろしくお願いいたします。
●08.1.8